2歳の息子が病院の待ち時間に泣き出してピンチ…! すると4歳ぐらいの男の子が近寄ってきて…「息子も泣き止みました」

幼い子どもとのお出かけは、予想のつかないトラブルがつきものです。
想定外なことが起きてしまい、スムーズに用事を済ませることができなかったり、外出先で子どもが突然泣き出してしまったりした経験がある方も多いのではないでしょうか。

今回はそんな子育て中の困った状況を救ってくれた「優しい親子との素敵な出会い」についてのエピソードを紹介します。

イラスト:23ca

予想外のトラブルに泣き止まない息子

アイリ(仮名)さんと、2歳の息子アイト(仮名)くんの病院での待ち時間におきた出来事です。

アイリさんは、アイトくんが待ち時間に退屈しないよう、大好きな車のおもちゃを持参して病院へ向かいました。しかし、楽しく遊んでいたのも束の間、車を落としてしまい大切なおもちゃが壊れてしまったのです。
車はタイヤが外れもう遊べない状態になってしまい、ショックのあまりアイトくんは泣き出してしまいました。

アイリさんは、アイトくんを抱き上げなだめましたが、なかなか泣き止んでくれません。
アイリさんが困り果てていたその時、救世主が現れたのです。小さな男の子でした。

向かいに座っていた4、5歳くらいの男の子が自分の遊んでいたキャラクターのおもちゃを貸してくれたのです。
男の子がそのおもちゃで一緒に遊んでくれたおかげで、息子さんは泣き止み、待ち時間を楽しく過ごすことができました。

「優しい親子との素敵な出会い」

子どもから教えてもらった思いやりの行動

この時の出来事について、アイリさんに話を聞きました。

―男の子についてどう思いましたか?また、なんと伝えましたか?
男の子の優しさに感謝の気持ちでいっぱいでした。息子にも同じように、優しく手を差し伸べられるような子に育って欲しいと思います。
診察後、お母様と男の子にさようならの挨拶をした際、男の子に「おもちゃを貸してくれて本当にありがとうね。助けてくれてとても嬉しかったよ」と言いました。
男の子は少し照れている様子でした。

―相手の方とはその後何か会話をしましたか?
子どもたちが楽しそうに遊んでいる様子を見て、互いに感謝の気持ちを伝えあいました。
短い会話でしたが、その笑顔と言葉は私にとって忘れられない思い出です。

― この経験を通して、何か意識していることや気持ちの変化などはありましたか?
私も同じように他人を助けることや、困っている人に手を差し伸べることの重要性を感じました。
逆に困ったときに周りの人に助けを求めることができることのありがたさも感じました。少しの変化かもしれませんが、他人に優しさを示すことができれば、その分世界が明るくなるのではないかと思うようになりました。

―このような経験と同様、子育てをしていて大変な時はどんな時ですか?
子どもが病気になったり、泣き止まない夜が続いたりすると大変です。自分の力ではどうすることもできずに無力感でいっぱいになります。
子どもの成長スピードにも個人差があるのですが、どうしても比べてしまったり、不安になったりします。
さらに、自分の時間や趣味を犠牲にして子どもの世話や教育に専念することも、大変な側面だと思います。

―子どもと一緒にいて困ったとき、周りにどういった対応をしてもらえると嬉しいと思いますか?
状況に理解を示し、共感してもらえると心強いと思います。できる範囲で助けてもらえるとありがたいです。

―この経験を通して、同じような状況で悩む方にどのようなことを伝えたいですか?
周りの人に助けを求めることは悪いことではありません。誰かに話を聞いてもらったり、手を貸してもらうことで心が軽くなることもあります。子どもとの時間を楽しむことも大切ですが、時には自分の時間も必要で、無理をせず、息抜きをしっかりとることも忘れないで欲しいと思います。自分だけが悩んでいるわけではないので、気持ちを楽にして欲しいです。

子どもとの生活は想定外なことがよく起こります。
大変なことも多いですが、今回のように思いがけず素敵な出会いがあったり、大切なことを教えてもらうような嬉しい想定外もありますよね。

子育て中の人も周りの人も「困った時はお互いさま」の気持ちで助け合えれば、トラブルを恐れず、もっと気軽に子どもとの外出を楽しめそうですよね。

ほ・とせなNEWS編集部

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