エルヴィスと恋に落ちた14歳の少女の物語を描いたソフィア・コッポラ最新作『プリシラ』、ポスター&予告編公開

世界が憧れるスーパースター、エルヴィス・プレスリーと恋に落ちた14歳の少女プリシラの物語を繊細に美しく描き、2023年のベネチア国際映画祭にてケイリー・スピーニーが最優秀女優賞を受賞したソフィア・コッポラ監督の最新作『プリシラ』が、4月12日(金)より東京・TOHOシネマズ シャンテ他にて全国ロードショー。この度、ポスター・ヴィジュアル&予告編が公開されました。

『ロスト・イン・トランスレーション』(03)でアカデミー賞脚本賞・ゴールデングローブ賞脚本賞、『SOMEWHERE』(10)でベネチア国際映画祭金獅子賞、『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』(17)でカンヌ国際映画祭監督賞を受賞するなど数々の賞に輝く映画監督であり、ファッション・アイコンとしても世界的な注目を浴びるソフィア・コッポラ。その最新作は、エルヴィス・プレスリーと恋に落ちた少女プリシラがたどる魅惑と波乱の日々を、プリシラの視点で繊細に美しく描く物語。シャネルやヴァレンティノが彩る飛びきり甘美なシンデレラストーリーの中に、監督がこれまで描き続けてきた人間の孤独や疎外感といったビターなエッセンスが潜んだ作品で、「ソフィア・コッポラ 最高傑作」(Rolling Stone)、「First Loveの素晴らしさを描いてる」(Littie White Lies)と評価され、昨年秋、全米ではA24が配給。そのファッション性と話題性で多くの若い女性客を魅了し、『ロスト・イン・トランスレーション』、『マリー・アントワネット』(06)に次ぐヒット作となりました。

主演は、本作で第80回ベネチア国際映画祭最優秀女優賞に輝いたケイリー・スピーニー(『パシフィック・リム: アップライジング』)。第81回ゴールデングローブ賞主演女優賞(ドラマ部門)にもノミネートされるなど、夢のような恋の恍惚と切なさを経験していく少女の心の変遷と外見の変化を繊細な表情とたたずまいで表現し、「驚くほどにすばらしい演技」(Rolling Stone)などと称賛を浴びました。そして、プリシラだけが知る、魅力的で華やかだが、傷つきやすく大人になりきれないスーパースター“エルヴィス”を演じるジェイコブ・エロルディも、「エルヴィスを演じきっている」(The Warp)と高い評価を受けています。

今回公開されたポスター・ヴィジュアルで描かれているのは、プリシラとエルヴィスの結婚式を再現したワンシーン。誓いのキスを交わす2人に、ブルーの英語ロゴが美しく映えます。そして「恋と孤独で着飾っていた」というコピーが、14歳でスーパースターと恋に落ち、セレブの世界に足を踏み入れ、華やかな日々を送る中で感じたプリシラの気持ちを物語る仕上がりに。実際の結婚式(1967年5月1日)でプリシラが着用したウェディングドレスは、デパートで購入した既製品だったことはアメリカではよく知られていますが、本作ではソフィア・コッポラ監督がシャネルの人脈を活用し、衣装担当のステイシー・バタットがシャネルとともにウェディングドレスを制作。バタットは「形は本物のドレスと同じです。ヴィルジニー・ヴィアール(2019年からシャネルのクリエイティブディレクター)の現代的なレース細工の影響を受けています」とコメントし、コッポラ監督は「ドレスのお披露目の日はとても興奮しました。すべてハンドメイドのレースで、最高にゴージャスです。これに身を包んだケイリーには目を奪われました」と振り返っています。一方、エルヴィス役ジェイコブのタキシードは、イタリアのファッションブランド、ヴァレンティノとコラボした1着。バタットは「目を見張るような出来栄えで、ふたつの老舗高級メゾンと仕事ができて、とても光栄です」と語り、本作の世界観に彩りを添えています。

また、あわせて公開された予告編では、スペクトラムの「How You Satisfy Me」(アルバム『Soul Kiss』収録)が流れる中、エルヴィスの大邸宅グレースランドのカーペット、赤いルージュの唇、そしてプリシラの象徴でもあるつけまつげをつけるシーンから始まり、初恋の回想へ。「エルヴィスは好き?」と声を掛けられたプリシラはパーティでエルヴィスと初めて出会い、「もっと君のことを教えて」と2人は恋に落ちていきます。そして「なぜ、うちの娘なのだ」と心配するプリシラの父親をよそに、プリシラはセレブの華やかな世界に身を投じ、2人は結婚。しかし、本来のエルヴィスの姿をより深く知るにつれ、「本当の彼を皆は知らない」とプリシラは孤独を感じ、エルヴィスの浮気話に戸惑い、2人の溝は次第に深くなっていきます。やがて彼の色に染まっていくことが幸せだったプリシラは、いつしか「自分の人生を歩みたい」という自分自身の気持ちに気づいていき――。「プリシラの物語を初めて読んだとき、普通と全然違う状況なのに、こんなにも共感できることに衝撃を受けました。私たちは彼女をエルヴィスの隣にいる印象的な人物として見ているけれど、それ以上のことは知らない。私はもっと語るべきストーリーがあるはずだと感じたのです」というソフィア・コッポラ監督の意思が垣間見られる予告編に仕上がっています。

なお、本作の音楽を手掛けたのは、ソフィア・コッポラ監督の夫トーマス・マーズのポップロック・バンド、フェニックス。50年代、60年代、70年代の影響を自分たちのサウンドに落としこみ、新しいものを作りあげ、「映画では当時の音楽も最近の音楽も使っている」とのこと。ソフィア・コッポラが描くプリシラの物語へ観客をさらに深く導いていく、こだわりの音楽にも注目です。

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