男子テニス元世界王者ナダルが“復帰戦直前”で欠場を発表!「最高レベルでプレーする準備ができていない」<SMASH>

テニス四大大会通算22勝を誇る元世界王者ラファエル・ナダル(スペイン/現世界ランク652位)が、現在開催中の「BNPパリバ・オープン」(3月6日~17日/アメリカ・インディアンウェルズ/ATP1000)を欠場することを発表した。

今季開幕戦「ブリスベン国際」(2023年12月31日~24年1月7日/オーストラリア)で約1年ぶりに戦線復帰を果たしたものの準々決勝で左足上部を負傷。直後に開かれた全豪オープン(オーストラリア)の欠場を余儀なくされ、さらにはエントリーリストに名を連ねていた2月下旬の「カタール・オープン」(カタール・ドーハ/ATP250)も出場が見送られていた。

こうした状況から復帰には時間をかかると目されていたが、現地3月3日に米ラスベガスで開催されたエキジビションマッチには出場。約2カ月ぶりのプレーとなったが、同郷のカルロス・アルカラス(同2位)を相手にブランクを感じさせない動きを見せ観衆を沸かせた。それだけに久々の公式戦となる今回の「BNPパリバ・オープン」でナダルがどんなパフォーマンスを披露するか多くのファンが注目していた。

ナダルは現地6日、自身の公式SNSを通じて「インディアンウェルズで行なわれるこの素晴らしいトーナメントから撤退しなければならないのは非常に残念なことです。私がこの場所をどれほど愛しているか、そしてここでプレーするのがどれほど大好きかを誰もが知っています。それは 私が練習と準備をするために早い段階からこの地に来た理由の1つでもあります」と苦しい胸の内を綴った。
そして「私は一生懸命練習をし、皆さんもご存知の通り、今週末にテストを受けました。ですが、このような重要な大会において最高レベルでプレーする準備ができていないと感じています。これは簡単な決断ではなく、実際のところ難しい決断でしたが、私は自分自身にも、何千人ものファンにも嘘をつくことはできません。皆さんにお会いできないことは寂しいですが、大会は大成功すると確信しています」とした。

3日のエキジビションでは力強いプレーを披露して「予想より動きはずっと良かった」と手応えを口にしていたナダル。それだけに、今回の欠場は残念でならない。

なお、ナダルの欠場によりラッキールーザーでシュミット・ナガル(インド/同101位)が本戦入り。1回戦では元世界3位のミロシュ・ラオニッチ(カナダ/現224位)との対戦が予定されている。

構成●スマッシュ編集部

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