「未成年のオンラインゲームを全面禁止に」、提案が物議―中国

中国で両会(全国人民代表大会と中国人民政治協商会議)が開かれる中、政治協商委員によるある提言が物議を醸している。

中国で両会(全国人民代表大会と中国人民政治協商会議)が開かれる中、政治協商委員によるある提言が物議を醸している。

中国メディアの未来網によると、洪明基(ホン・ミンジー)委員は「多くの人民代表が学生のオンラインゲームを規制する提案をしているのを聞いたが、私は大いに賛成する」とした上で、さらに「18歳未満の未成年者のオンラインゲームは全面禁止にすべきだ」と踏み込んだ。

同委員は「ゲームには中毒防止措置が設置されているが、多くの子どもはゲームへの依存を抑えきれない。学業や視力にも影響を与える」などとし、もし現在の管理の手段が効果を発揮しないのであれば国が政策として「全面禁止」にすべきであると主張した。

この提案は大きな反響を呼び、SNS・微博(ウェイボー)では「国が未成年のオンラインゲームを全面禁止にすべきとの提案」がトレンド1位に。

若い世代とみられるネットユーザーからは「なぜ未成年だけ禁止する。大人だって中毒になっているだろう」「ゲームのせいではなく、子どもをきちんと指導できない大人たちに問題があるんだ」「全面禁止はやりすぎだし非現実的」「そもそもゲームの問題か?ゲームを禁止したところでショート動画に夢中になるだけ」といった声が多く上がった。

一方で、「支持する。若者は自分をコントロールできない」「良いことだ。オンラインゲームは害が大きい」「すぐ実行してほしい。俺はすでに成人しているから関係ないけど」「禁止はともかく、規制強化は必要だ」「その通りだ。サッカー場やバスケットコートなど、無料で利用できる運動施設を増やすべき」といった意見も見られるなど、賛否が割れている。

中国では特に若年世代のスマホ依存とそれによる視力低下が問題になっている。(翻訳・編集/北田)

© 株式会社 Record China