震災関連倒産、初めて前年上回る 債務残る中、物価高が追い打ち

震災関連倒産の推移

 東京商工リサーチは7日、東日本大震災が一因となった関連倒産(負債額1千万円以上)が2023年に27件となり、震災後初めて前年を上回ったと発表した。被災で抱えた債務が残る中で、ここ最近の物価高などが経営状況の悪化に追い打ちをかけた。

 震災関連倒産は、11年に544件を記録し、その後は徐々に減少。21、22年は21件まで下がったが、23年に反転した。今年2月までの累計では2046件に上る。震災関連以外の全体の倒産件数も、物流やエネルギーコスト高騰のほか人手不足が打撃となって増加傾向にあった。

 27件を都道府県別にみると、岩手が5件、宮城が4件、福島が3件だった。東京も5件あった。

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