どうにかしたい…毎日の花粉症の「辛い」を30秒で改善するツボ

(写真:HIME&HINA/PIXTA)

「朝、ゴミ出しで数分間外出するだけで、すぐに目がかゆくなります。家に戻ると目は充血していることもしばしば」(東京都・50代・主婦)

今年は暖冬の影響などで、花粉の飛散開始が例年より早くなった。すでに1カ月以上、目のかゆみ、目の充血、くしゃみ、鼻水、鼻づまりといった花粉症の症状に苦しんでいる人も多いはずだ。

日本気象協会の飛散予測によると、“スギ花粉のピークは3月上旬から中旬。そしてヒノキ花粉は広い範囲で3月下旬からピーク”を迎えるという。

外出する際のマスク着用。帰宅時は、玄関前で衣類や靴についた花粉を落とし、室内に持ち込まないなどの対策が必要不可欠だ。

だが、花粉症の症状のなかで、マスクをしても防げないのが“目のかゆみ”である。一般的な症状緩和策は目薬の使用だが、じつは自分の指を使って目のかゆみの改善効果が期待できる方法がある。それが“ツボ”押しだ!

「花粉などによって引き起こされる目のかゆみや充血は、アレルギー性結膜炎と呼ばれるもので、結膜が荒れた状態になっています。その場合、目の周辺の血流をよくするツボを刺激することで、症状が改善する可能性があります」

こう語るのは、東洋医学をはじめとする統合医療を中心にした診療を行っている、「青山・まだらめクリニック」の班目健夫院長。

そこで、目のかゆみ解消に効果が期待できる、6つのツボを班目院長に教えてもらった(イラスト参照)。

■目の周りの血流をよくすることでかゆみが緩和

まずは、目の周辺の血流をよくする顔にある4つのツボから。

【魚腰(ぎょよう)】

「眉の頂上部分にあるツボ。ここを中指を中心にして人さし指と薬指を合わせた3本の指で眉全体を押し上げるようにもむ。注意すべきことは、眼球を圧迫すると眼圧が上がって危ないので、眉の下から押し上げるようにしましょう」(班目院長、以下同)

【承泣(しょうきゅう)】

「さまざまな目の症状に対して効果が期待できる、眼孔の真下にあるツボ。刺激する範囲を広げたほうがやりやすいので、3本の指で刺激しましょう」

【太陽(たいよう)】

「眉尻と目尻の中間にあるくぼんだ部分で、ぐりぐりやると痛い場所。このツボは側頭筋の一部を刺激します。ここも指3本で広く押しほぐしたほうが効果が期待できます」

【清明(せいめい)】

「目が疲れたときなどによく押さえる、目頭と眉の中間にある骨の際のツボ。ここを押し込むことで、目の上と眼窩、前頭部、鼻腔などを通る三叉神経の眼枝が刺激されます」

最後に首から上の不快な症状を緩和する手と腕の2つのツボ。

【合谷(ごうこく)】

「このツボは、花粉症のさまざまな症状改善に効果が期待できます。親指と人さし指の間の骨と骨の際を押すのがポイント。手のひら側と手の甲側を人さし指と親指で挟んでもむと刺激が通りやすいです」

【間中の無名穴(まなかのむめいけつ)】

「手のひらを返し、小指側の手首付近にある丸い骨“豆状骨”から、自分の指5本分のところに、“間中の無名穴”があり、ここを刺激すると、咬筋、内側翼突筋、側頭筋が緩み、血流がよくなります。指で押さえると場所がわかりにくいので、ラップの芯や太いマジックなどを使って、周辺を押さえるように転がしましょう」

ツボ押しは、やる時間を決めて継続させることがポイント。毎日、朝昼晩の食前食後の計6回、それぞれのツボを30秒ずつもむように押して、目のかゆみを解消しよう!

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