福岡県で小学1年の男児が給食で出されたウズラの卵をのどに詰まらせて死亡した事故を受け、群馬県の富岡市教育委員会は6日、同市のYokowoシルクアリーナ富岡で教職員向けの救命講習会を開いた。全17小中学校から養護教諭を中心に18人が参加し、気道に詰まった異物を取り除く処置の方法を学んだ。
富岡消防署員が、背中をたたいて異物を取り除く「背部叩打(こうだ)法」と、傷病者を抱きかかえて腹を圧迫する「腹部突き上げ法」を指導した。参加者はダミー人形で実践し、背中をたたく場所や力加減、抱きかかえる際の姿勢などを確認した。
一ノ宮小の養護教諭、堀口育美さん(58)は「事故はいつどこで起きるか分からない。大切な命を守れるようにしっかり習得したい」と熱心に取り組んだ。
同署の神戸将史救急隊長(45)は「処置できるかどうかで命を救えるかが決まる。頭が真っ白になった状態でも体が勝手に動くぐらいまで体に染み込ませてほしい」と呼びかけた。
同市教委が異物除去法を重点とした講習会を開くのは初めて。市教委は現在、給食でウズラの卵の使用を見合わせている。