危険物取扱者試験、認知度向上を 福島学院大生がプレゼン 福島県分の実施主体へ 独自に資料作成

危険物取扱者の受験者増に向け意見を交わす出席者

 福島学院大の学生は、高校生も多く受験する国家資格「危険物取扱者」試験の認知度アップに向け、福島県分の実施主体である消防試験研究センター県支部に施策を提案した。試験の概要や取得のメリットなどを記した資料を作成し、導入を促した。

 地域マネジメント学科と短期大学部の情報ビジネス学科の学生が取り組んだ。消防試験研究センター県支部によると、県内の高校生の受験は2019年に4383人だったが、2022年は1347人減の3036人となった。学生が市内の高校で聞き取り調査をしたところ、教員から促されて受験している生徒が多く、試験内容や資格を得るメリットなどを理解しないまま試験に臨む生徒が多かったという。消防試験研究センター県支部によると、県内の高校生の合格率は全国平均を下回る傾向にある。

 福島市の福島駅前キャンパスで6日、発表会が開かれ、地域マネジメント学科の扇田美月さん(1年)が調査結果や啓発資料のサンプルを示した。消防試験研究センター県支部や県消防協会の関係者が出席し「高校生向けのデザインが有効」「分かりやすく親しみが持てる」など感想を述べた。扇田さんは「いろいろ調べてみて試験へのイメージが上がった」と成果を語った。

 受験案内の資料などは消防試験研究センターの本部が作成している。同センター県支部の松田武久支部長は「本部と相談し、県独自の取り組みができないか考えたい」と話した。

(県北版)

学生が提案した資料の表面
学生が提案した資料の裏面

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