カードの色が違っていたら、結果は違っていたのだろうか。
3月6日に行われたチャンピオンズリーグのラウンド16第2レグで、レアル・マドリーはホームでRBライプツィヒと1-1で引き分けた。敵地での第1レグで1-0と勝利していた“白い巨人”は、合計スコア2-1で準々決勝進出を果たしている。
マドリーは65分、カウンターからジュード・ベリンガムのスルーパスにヴィニシウス・ジュニオールが反応。右足を振り抜いて貴重な先制点を奪う。これでアドバンテージを2点としたマドリーは、3分後にヴィリ・オルバンのヘディングゴールを許したが、合計スコアで逃げ切った。
ただ、ゴールを決める約10分前のヴィニシウス・ジュニオールの行為が議論を呼んでいる。
54分、センターサークル付近でプレスをかけ、後方からオルバンを倒したヴィニシウス・ジュニオールは、何かを言われたのか、相手が倒れたことにいら立ったのか、オルバンの首に両手がかかるようなかたちで突き飛ばしてしまう。
【画像】イエロー判定は妥当?物議を醸しているヴィニシウスの蛮行
これに対し、ダビデ・マッサ主審が提示したのはイエローカードだった。これを受け、試合状況を伝えていたライプツィヒの公式X(旧ツイッター)は、「両手で首にというスポーツマンシップに反するかたちで倒したが、イエローカードしか出されず。興味深い」と皮肉っている。
マドリーが数的不利に陥っていたら、その後の試合展開は違っていたかもしれない。結果的にヴィニシウス・ジュニオールがゴールを決めたのだからなおさらだ。
英紙『Daily Mail』は、ヴィニシウス・ジュニオールが「極めて幸運」だったと報道。マッサ主審の母国イタリアの『fanpage』も、「ヴィニシウスの速さと才能が凝縮されているが、退場になっていたら決められなかったゴール」と伝えた。
おひざ元スペインの『Marca』紙電子版のアンケートでも、「レッドになるべきだったか?」という問いに、3万6000人超のユーザーの80%が「イエス」と回答している。
判定が覆ることはないだろう。だが、ヴィニシウスの行為は軽率だったとの見方は少なくないようだ。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部