通学路の安全守る「10㎝」 車がスピード落とす効果に期待!【長野市】

来月からは新学期が始まり、真新しいランドセルを背負った子どもたちの姿が見られるようになります。心配なのは登下校中の事故です。長野市は車のスピードを抑えるため、通学路に「あるもの」を設置しました。

長野市田中の旧北国街道。多い時は30人ほどの小中学生が通学に使っています。道幅はおよそ5mと狭く、ガードレールはありません。通学の時間帯は交通量の多い道路です。

■小4・中1の保護者
「大通りが渋滞するとその抜け道になっていたんですね、その通学の時間帯と通勤の時間帯がちょうど重なって子どもたちの横を車がすれすれで通ることが少なくなかった、すごく危険だなと感じた」

狭い道路にも関わらずスピードを出す車。危ない思いをした子どもたちもいます。

■小学3年生
「めっちゃ壁側に『よいしょよいしょ』って壁の気持ちになりながら通ってる。めっちゃ狭い歩道があってそこでまさきくんがひじをすりむいてた。けっこう当たりそうだった」

そこで安全対策として長野市が今月3日に設置したのが「ハンプ」と呼ばれるこの段差。高さは10㎝で車の走行速度を抑えるのが狙いです。

実際に運転してみると…

■記者
「では30キロでこの段差に入ってみます。おお、10センチの段差でも結構な縦揺れがありますね。減速しないと危ない感じです」

■長野市道路課・前田信之 課長補佐
「次回以降通行される時はスピードを落として通る効果を期待している」

道幅が狭いと、歩道やガードレールを設置できません。そこで、段差で減速を促そうという新たな安全対策。
全国で設置が広がっています。

■若槻小学校・小池勲 校長
「明らかに車がハンプの前でブレーキを踏んでいるということでスピードが抑制されていることが良く分かるので、一つのきっかけとしてルールやマナーが高まっていけばいいんじゃないかと思う。それがひいては子どもたちの安全につながっていくと考えている」

国土交通省と関連機関による検証では、平均速度がおよそ12キロ減少したという報告があります。
長野市は地域の住民と相談しながら必要があれば設置を進めることにしています。

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