〝体当たり〟の演技でも脚光を浴びた磯村勇斗

俳優の磯村勇斗が昨年度に出演した映画で映画賞を総なめにしている。

昨年は宮沢りえが主演の「月」で障害を持つ男性役、稲垣吾郎主演の「正欲」で新垣結衣演じるヒロインと同じ性癖を持つ中学の同級生を、2作が公開された「東京リベンジャーズ」シリーズでは北村匠海演じる主人公・花垣武道の親友役を演じるなど活躍した。

その結果、「第48回報知映画」、「第45回ヨコハマ映画祭」、「第97回キネマ旬報ベスト・テン」などの助演男優賞、そして8日に都内で授賞式が開催される「第47回日本アカデミー賞」の優秀主演男優賞を受賞。当日発表される最優秀賞の受賞を目指す。

そんな磯村が出演しているのが、クドカンこと宮藤官九郎が脚本を手掛け、放送される度に話題になっているTBS系ドラマ「不適切にもほどがある!(ふてほど)」。

阿部サダヲ演じる中学教師の主人公・小川市郎が、自分が暮らす昭和の1986年と令和の2024年とのタイムスリップを繰り返しながら、不適切発言を連発しコンプライアンスに縛られた令和の人々の心を動かす。

2役を演じている磯村だが、昭和で演じるのは、歌手の近藤真彦にあこがれるムッチ先輩こと秋津睦実。昭和ならではのやんちゃなキャラで、主人公の娘・純子(河合優実)があこがれる存在だ。

「純子と事に及ぼうとしたところ、反応せず、ブリーフ1枚で立ち尽くし、マッチの曲のフレーズをつぶやいて立ち尽くすシーンはネット上で絶賛されました。マッチ本人は自身のラジオ番組で、『あれ、オレだよね?』と反応。注目しているキャラのようで、ドラマの最終回でマッチとムッチ先輩の共演に期待が高まっています」(芸能記者)

若くして演技派俳優として台頭してきた磯村だが、この先振り返ってみても〝体当たり〟の演技をみせた「ふてほど」は代表作の1つになりそうだ。

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