カルロス・ベルムト『マンティコア 怪物』90秒予告公開 心に潜む怪物に苦悩する主人公

4月19日に公開されるカルロス・ベルムト監督作『マンティコア 怪物』の90秒バージョンの予告編が公開された。

本作は、人間の心の闇のタブーに踏み込んだアンチモラル・ロマンス。劇場デビュー作『マジカル・ガール』でサン・セバスチャン国際映画祭グランプリと監督賞をダブル受賞したべルムトが監督・脚本を務めた。

空想のモンスターを生み出すゲームデザイナーのフリアンは、同僚の誕生日パーティーで美術史を学ぶディアナに出会う。内気で繊細な性格のフリアンだが、次第に聡明でどこかミステリアスなディアナに魅かれていく。しかし、フリアンは隣人の少年を火事から救った出来事をきっかけに原因不明のパニック発作に悩んでいた。やがて彼が抱えるある秘密が、思いもよらぬマンティコア“怪物”を作り出してしまう。

公開された90秒バージョンの予告編は、来る日も来る日も、VRゴーグルでゲーム内のマンティコア(怪物)や獣をデザインする主人公のフリアンが映し出され、内気で孤独な日常が垣間見える映像となっている。そんな中、フリアンが美術史を学ぶディアナを紹介され一目惚れ。順調に距離を縮めてゆく2人だったが、「あなたの制作の内容には倫理に触れる問題がある」と会社から突然呼びつけられ、日常が一変する。映像中盤では、自身の心の奥底に潜む“怪物”の存在に苦悩するフリアン、そんな彼を受け入れるディアナ、そしてフリアンが火事から救った少年の姿が意味深に切り取られている。またラストシーンでは、VRゴーグルを通して何かを見ているフリアンの不穏な姿が映し出されている。
(文=リアルサウンド編集部)

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