あさってロケット打ち上げへ 午前11時1分~17分 和歌山県串本町  

日本初の民間ロケット発射場、和歌山県串本町の「スペースポート紀伊」での小型ロケット打ち上げは、きょう(3月7日)の段階で、あさって(3月9日)の午前11時1分から17分の間に実施されることになりました。

打ち上げられるのは、全長18メートルの小型ロケット「カイロス」で、民間が所有する発射場からの打ち上げは国内で初めてです。

ロケットには、政府の情報収集衛星の機能を一部代替する小型衛星を搭載していて、軌道の投入に成功すれば、民間では、こちらも初となります。

ロケット発射の2日前となるきょう、「カイロス」を打ち上げる宇宙事業会社のスペースワンは、2日前の天候判断として、打上げにGOサインを出しました。

次は、あす(3月8日)、再び、打上げ前日の天候判断を行います。

また、打ち上げ時間帯は、午前11時1分から17分の間としました。

スペースワンの豊田正和(とよだ・まさかず)社長は、今月(3月)1日の記者会見で、日本の宇宙産業の課題として、民間事業の遅れを指摘し、「今回の打ち上げを、官主導から民主導へのきっかけにしたい」と意気込んでいます。

スペースワンは、小型衛星を、従来に比べて低コスト・高頻度で宇宙に送り届ける「宇宙宅配便」の事業化を目指していて、2020年代半ばには、年間20機の打ち上げを目標としています。

「カイロス」の打ち上げを巡っては、当初、おととし(2022年)3月末までの初号機打ち上げが予定されていましたが、新型コロナウイルス禍による物流停滞などでこれまで4回にわたって打ち上げが延期されていました。

© 株式会社和歌山放送