市長の「終日外出」は何してるの? 動向欄に掲載 大和市議会の開会時も 説明なくさまざまな臆測

記者会見で新年度当初予算案や事業を説明する古谷田市長=2月20日、大和市役所

 大和市の古谷田力市長の「市長動向」が物議を醸している。市側から神奈川新聞社に提供される市長の日程情報で、誰と会っているかなど掲載欄を確認する読者は少なくない。古谷田市長に「終日・外出」との記載が目立ち、その内容も明記されていないためさまざまな臆測が出ている。市議会開会時も散見され、市政関係者からは「庁内待機が常識ではないか」と違和感が持たれている。

 市議出身の古谷田市長が4期務めた大木哲氏を破って初登庁したのは昨年5月で、これまでに4回の市議会定例会を経験。開会後は、市長が提案した議案の審査が四つの常任委員会に付託され、細部に渡りチェックされ採決される。基地対策特別委員会も毎回開かれた。

 委員会には説明役として副市長以下の幹部職員が出席して質疑に答える。市長は本会議のみで委員会に出席しないが、要請などに備えて庁内に待機体制を取る自治体は少なくない。外出しても、すぐに戻れる場所にとどめるのが通例だ。

 古谷田市長の場合はこうだ。委員会開催日の外出は6月定例会1回、9月定例会1回、12月定例会2回。現在開会中の3月定例会では2月28日と3月5日の2回。また、2月29日午前に「大和南高校訪問(3年生へ挨拶(あいさつ))」、3月1日午前に「大和南高校卒業式」との異例の日程も見られた。

 市によると、古谷田市長は同校出身で同窓会長を務めており、2月29日は政治家個人の活動として自家用車で出かけ、翌日は同校からの案内に応じ公務として公用車で向かった。動向を取りまとめる担当者が混同していずれも公務として記載するミスだったという。

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