UEFAヨーロッパリーグ(EL)はノックアウトステージに突入し、ラウンド16が始まった。
ここでは、UEFAカップ時代も含めてELに登場した「日本企業のスポンサーロゴ」を付けた7つの印象的なユニフォームをご紹介しよう。
なお、チャンピオンズリーグ敗退によりスライドして戦ったチームは含まないものとした。
フィオレンティーナ
フィオレンティーナ 2007-08 Lotto ホーム ユニフォーム
選手:ズドラフコ・クズマノヴィッチ
フィオレンティーナのユニフォームと日本企業といえば、TOYOTAとNINTENDO(任天堂)。1998-99シーズン大会ではNINTENDOロゴを付けたユニフォームで戦っているが、成績は2回戦敗退と冴えないのだった。
ELでは2度のベスト4(2007-08、2014-15)が最高位だが、2007-08シーズンはTOYOTAロゴのユニフォームを着用している。
バレンシア
バレンシア 2003-04 Nike ホーム ユニフォーム
選手:フランシスコ・ルフェテ
実はELではTOYOTAロゴを付けるチームが多い。その中でも優勝という歴史に名を残したチームが2003-04シーズンのバレンシアだ。このシーズンはラ・リーガも優勝を成し遂げ、ラファエル・ベニテス監督体制による黄金期のクライマックスを迎えていた。
この2003-04シーズンのELでは他に、バーゼル(スイス)とペルージャ(イタリア)もTOYOTAロゴを付けている。一つの大会にTOYOTAのユニフォームが3チームも存在するという、ちょっとしたトヨタ祭りだった。
マッカビ・ハイファ
マッカビ・ハイファ 2013-14 Nike ホーム ユニフォーム
選手:デケル・ケイナン
UEFAのコンペティションで(というよりもUEFA管轄内のクラブチームで)日本の自動車メーカーHONDAのロゴを付けるチームは非常に少ない。そんなHONDAロゴの代表格がイスラエルの名門マッカビ・ハイファだ。
CL敗退からスライドで参戦したシーズンを除くと、HONDA時代は5大会に出場している。
なお、ELとHONDAといえばヤングボーイズ(スイス)も3大会連続で出場しているが、そのうち2大会はCL敗退によるものだった。
ローマ
ローマ 2003-04 Diadora ホーム ユニフォーム
選手:フランチェスコ・トッティ
今季のトレーニングウェアにはTOYOTAのロゴを付けるローマだが、ユニフォームで日本企業ロゴといえば自動車メーカーのMAZDA(マツダ)。掲載画像はセリエAでのものだが、2003-04シーズンの大会ではこのロゴを付けてELも戦っている。
その2003-04シーズンのELは4回戦敗退。現在の大会に当てはめるならベスト16となる。ちなみにこのシーズンのELにはTOYOTAロゴが3チーム、HONDAロゴが1チーム参加し、日本車のスポンサーが5チームも参加となった大会だった。
アーセナル
アーセナル 1999-2000 Nike アウェイ ユニフォーム
選手:デニス・ベルカンプ
ELには世界を席巻した日本のゲーム会社のロゴを付けたユニフォームも登場した。アーセナルは1999年から2002年までSEGAと契約し、ホームユニフォームに同社のゲーム機Dreamcast、アウェイユニフォームに社名SEGAのロゴをそれぞれ付けている。
1999-2000シーズン大会では決勝に進出しガラタサライ(トルコ)と対戦。その一戦にはSEGAロゴのアウェイユニフォームを着て臨むも、PK戦の末に敗れ準優勝に終わった。
オセール
オセール 2004-05 Uhlsport ホーム ユニフォーム
選手:ボナベントゥール・カルー
この当時のオセールはフランスでの国内リーグと同じように、SONYのゲーム機Playstation2のロゴを付けてUEFAの大会にも参戦。2003-04から2006-07まで4シーズン連続でELを戦った。
その4大会で最も素晴らしい成績を残したのは2004-05シーズンで、ベスト8入りを果たしている。
SEGA、Playstation、そしてNINTENDO。90年代後半から2000年代前半にかけて3つのゲーム会社が登場したという事実が、当時の日本のゲーム企業の勢いを物語っている。
チェルシー
チェルシー 2018-19 Nike ホーム ユニフォーム
選手:エデン・アザール
チェルシーは2015-16から2019-20まで5シーズンで日本の横浜ゴムと契約し、胸に「YOKOHAMA TYRES」のロゴを付けていた。そしてこのロゴとともに、2018-19シーズンのELを優勝を成し遂げている。
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このEL優勝は単に一つのチームの優勝というだけではなく、現時点でUEFAの大会を制した最後の日本企業ロゴマークでもある。
そしてこのユニフォームは、ユヴェントス×SONY、マンチェスター・ユナイテッド×SHARP、バレンシア×TOYOTAなど、過去にCLやELを制したチームのユニフォームとともに欧州サッカーの歴史に残る一着でもあるのだ。