優雅な雰囲気演出、水戸岡鋭治さんデザイン 神姫バスが瀬戸内周遊ツアー専用の新型車両公開

優雅な雰囲気を演出する「ゆいプリマ オリビア」の車内=神戸市中央区港島南町7、神姫バス神戸営業所(撮影・風斗雅博)

 神姫バス(兵庫県姫路市)は7日、今春から始める瀬戸内周遊ツアー専用の新型車両「ゆいプリマ オリビア」を神戸市内で報道関係者に公開した。外観は緑がかった青色「ターコイズブルー」で、内装は木の素材に植物の柄を施し、優雅な雰囲気を演出。英米豪などのインバウンド(訪日客)や首都圏の観光客を狙う。

 デザインは、豪華寝台列車「ななつ星in九州」を手がけた工業デザイナー、水戸岡鋭治氏が担当した。車内の色合いが異なる2台を製造。座席は21席で、バーカウンターを思わせるサービスコーナーを設けた。

 世界遺産の姫路城と、厳島神社がある広島県の宮島を発着点とし、淡路島経由の西行きと瀬戸大橋を渡る東行きの2コースを用意。高速道路を極力使わずゆったりと移動し、美しい島々や人々との交流を楽しむ。

 4月15日からツアー形式で走らせ、来年には自由に乗降できる形で運行を目指す。車内ではアテンダントが神戸や四国、広島の地酒を含むドリンクや軽食を提供。3泊4日の旅行代金は1人28万~31万円となる。

 同社の長尾真社長は「世界第1級の観光地、瀬戸内を世界に発信したい」と強調。水戸岡氏は「家やサロンが移動しているようなバスを目指した」と述べた。(大島光貴)

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