K-POPルーキー8TURN、初の日本単独公演で「この瞬間を忘れません」

K-POP第5世代の注目株として人気急上昇中のボーイズグループ・8TURN(エイトターン)が3月6日、東京・渋谷のSpotify O-EASTで『8TURN 1st Fan Concert in Japan “TURN TABLE”』と題した公演を開催した。

8TURNは2023年1月に韓国でデビュー。8人のメンバー(ジェユン=リーダー、ミョンホ、ミノ、ユンソン、ヘミン、ギョンミン、ユンギュ、スンホン)のキレのいいパフォーマンスとオリジナリティあふれるサウンドが国内外で評判を呼び、早くも熱狂的なファンを獲得している。

グループにとって初めてとなる日本での単独公演、しかも日本デビューシングル「RU-PUM PUM Japanese ver.」が配信される日とあって、彼らを一目見ようと集まった観客の期待感は相当なもの。それゆえに開演前のフロアはすでに熱気が立ち込めていた。

定刻となり、いよいよ本編がスタート。メンバーの姿が現れると、場内のあちこちから歓声があがる。1曲目は「EXCEL」。2作目のミニアルバム『UNCHARTED DRIFT』のリードトラックで、エネルギッシュな歌声とアグレッシブなダンスはステージの幕開けにふさわしい。

「こんばんは! 僕たちは8TURNです!」

全員による元気な挨拶に続いて、各メンバーも自己紹介。「今日はみなさんと僕たちだけで過ごす最初の記念日です!」とギョンミンが客席に語りかけると、ファンとの一体感はさらに高まった。

トークの後は2曲を披露。幻想的なムードのヒップホップナンバー「WONDER」では躍動感のあるステージングを見せ、軽やかなダンスポップ「SKETCH」では先ほどのクールな佇まいから一転、キュートかつ少年らしい面をアピールする。この表現の幅の広さが8TURNの魅力の一つと言えそうだ。

続く〈おしえて! 8TURN! QUESTION From TURNING♡〉というコーナーでは、事前にファンクラブから集まった質問に答えていくことに。「メンバーそれぞれ自分を動物に例えると何?」との問いに「クジラ。自由な姿が気に入っています。僕の気持ちに合う動物です」と楽しそうに話すヘミン、「隣にいるメンバーの可愛いところを教えて」と聞かれ、「ミョンホ兄さんが(寝る前に)『お休み』って言いながら愛嬌を振りまくのが可愛い」と笑顔で返答するユンソン。また、好きな日本の曲として「ベテルギウス/優里」(ミョンホ)、「3月9日/レミオロメン」(ジェユン)、「マリーゴールド/あいみょん」(ユンソン)を挙げながら、実際にアカペラカバーも披露するなど、各メンバーのキャラクターや好みがわかるこうしたやりとりは、ファンにとってありがたかっただろう。

「それではここから少し雰囲気を変えて、次の曲を歌います」

ミョンホがそう言うと、舞台の照明が落とされて「Heartache」のイントロが鳴り響いた。ピアノの甘美な調べに身を任せるように時にやさしく、時に励ますように歌う8人。間髪を入れずに歌った「WE」では、重量感のあるリズムや伸びやかな歌声、ワイルドなラップで圧倒する。

次は、この日のハイライトとなる日本デビューシングル「RU-PUM PUM Japanese ver.」を初披露するステージだった。同曲のミュージックビデオを、撮影の様子を収めた貴重な映像と併せて紹介すると、ボルテージは最高潮に。そして満を持して始まった日本デビューシングルのライブパフォーマンスは、クリアでリズミカルな日本語に感心するとともに、原曲に込められていた情熱がより鮮明になった仕上がりに驚く。

「この曲では8TURNならではの“かっこよさ”と“自信”を表現しました」(ユンギュ)

「誰かの真似をするのではなく、僕たち自身から自然とかっこよさがあふれる、そんな曲です」(スンホン)

メンバーそれぞれが日本デビューシングルの魅力を話し、本公演日から10日連続で同曲のダンス映像をTikTokに投稿することをアナウンスすると、ファンたちは大喜び。さらに振り付けの重要なポイントとなる“ラパパンダンス”を踊り、祝祭ムードを盛り上げた。

そして「ING」では心地よいサウンドをバックに希望に満ちたメッセージを伝え、「Say My Name」では「ついてきて We’re so high」と聴き手を温かく包みこむように歌う彼ら。こうしたポジティブなオーラを放つナンバーを多く持っているのも、グループの個性であり強みだと痛感する。

本編のラストに用意されたのは「TIC TAC」。記念すべきファーストミニアルバム『8TURNRISE』のリードトラックであり、8TURN独自のカラーを強烈に見せたもので、ファンの人気も高い。「僕たちは毎回この瞬間がお祭り」と歌うこのナンバーで、幸福感に満ちたステージは一区切りとなった。

MD撮影の模様を紹介する映像が上映された後、アンコールに応えて登場した8人はファンソングの「GLOW」を熱唱。メンバー自ら手掛けた歌詞を直接聴いてあらためて感動した人は多かったに違いない。

「GLOW」歌唱後のMCで、ユンギュが「皆さんと一緒に写真をとりたいです!」と提案しカメラマンを呼び込む。来場者にはメンバーには内緒で『日本デビューおめでとう!』と書かれたスローガンが配布されており、撮影時にそれを掲げるファンたちと一緒に記念写真を撮影。サプライズイベントとしてあたたかく祝福された。予定されていたほぼすべての曲をやりきった彼らは、順番に感謝の気持ちを述べていく。

「この瞬間を忘れません。すべてTURNING(公式ファンダム名)のおかげです!」(ミョンホ)

「これからも素敵な姿をたくさんお見せします」(ジェユン)

「とても幸せです!」(ミノ)

「僕たちを待っていてくれて、ありがとうございます!」(ヘミン)

約1時間半に及んだ本公演は、3作目のミニアルバム『STUNNING』のリードトラック「RU-PUM PUM」をもって無事に終了。メンバーらは名残惜しそうに舞台を去っていった。

グループ名の“8TURN”には「無限大の可能性を秘めた8人の少年たちの順番」という意味と、K-POPシーンの新世代を率いていく決意が込められている。そのネーミングの通り、『8TURN 1st Fan Concert in Japan“TURN TABLE”』での彼らは、自分たちが主役となって未来を切り開いていこうとする気持ちに満ちあふれていたように思う。このまま活動していけば、きっと次のステージに進められるはず——。そんなことを強く感じた一夜だった。

取材・文:まつもとたくお

日本デビューシングル「RU-PUM PUM Japanese ver.」

3月6日(水)0時から各音楽サービスにて順次配信開始
https://8TURNJP.lnk.to/RPPJPver

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