精神科病院で看護師が入院患者に暴行 神戸市が虐待行為と認定 突き飛ばして転倒、押さえ付ける 

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 神戸市西区の精神科病院「関西青少年サナトリューム」で2022年、看護師が入院患者を突き飛ばすなどの暴行を加え、市が虐待行為として認定していたことが7日、分かった。

 市によると、同年6月19日、病棟内で患者からつばを吐きかけられた看護師が、患者を突き飛ばして床に転倒させ、押さえ付けるなどした。患者にけがはなかったという。

 病院から報告を受けた市は同7月に実地指導を行い、虐待行為と認定。周囲で見ていた看護師ら3人が制止しなかったことも問題視し、病院に改善計画の提出を求めた。病院は研修を徹底する旨の計画書を提出したという。

 病院を巡っては、21年4月、入院中だった明石市の女性=当時(47)=が死亡したのは違法な身体拘束が原因として、父親が今年2月、運営法人に約9200万円の損害賠償を求めて神戸地裁に提訴した。(井沢泰斗)

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