日本代表、鎌田不在なら「トップ下」に呼ぶべき5名

優勝候補の筆頭に挙げられたアジアカップで8強止まりに終わった日本代表。

大会では所属するラツィオで出番を失った鎌田大地がメンバーから外れ、代わりに右サイドを得意とする久保建英がトップ下に入ったがあまり機能せず。鎌田の影響力の大きさを示す結果となった。

日本代表は今月26日にワールドカップ予選の北朝鮮戦を控える。ただ鎌田は未だラツィオでわずかなプレー時間しか得ておらず、招集が不透明な状況だ。

そこで今回は、鎌田不在になった場合のトップ下のポジションに招集するべき選手たちを特集してみよう。

川辺駿

所属クラブ:スタンダール(ベルギー)
日本代表経験:6試合1得点(2021-)
年齢:28歳

鎌田大地は自身のことを「8番タイプ」と言って譲らないが、そういう意味では代替として最も近い存在なのが川辺駿であろう。

日本時代はどちらかというとボランチと言える選手であった。ただ足元の技術が洗練されており、ヨーロッパでは攻撃面での評価が高い。

スイスのチューリッヒでは2年間で16得点11アシストを記録し、ステップアップで今季加入したベルギーの強豪スタンダールではここまで7得点5アシストを決めている。

日本代表の森保監督はサンフレッチェ広島時代、名波浩コーチはジュビロ磐田時代の恩師。これまで日本代表にはなかなか定着できていないが、今が最大のチャンスかもしれない。

鈴木優磨

所属クラブ:鹿島アントラーズ(日本)
日本代表経験:なし(招集歴はあるが負傷により辞退)
年齢:27歳

FWとして日本代表になかなか呼ばれない鈴木優磨であるが、ならばトップ下の候補としてはいかがだろうか。

ランコ・ポポヴィッチ監督が就任した鹿島アントラーズは、トップに起用する新戦力アレクサンダル・チャブリッチが“当たり”の予感を漂わせており、鈴木は先週末トップ下でプレーした。

ただもともとレネ・ヴァイラー体制では1トップの上田綺世、下がり目の鈴木のコンビがJリーグを席巻したようにこのポジションへの適性は高い。

もしこの男が日本代表のトップ下に入った暁には、最前線で孤立しがちな上田の悩みも一夜にして解決することであろう。

西村拓真

所属クラブ:セルヴェット(スイス)
日本代表経験:5試合3得点(2021-)
年齢:27歳

今年1月、横浜F・マリノスからスイスのセルヴェットに電撃移籍した西村拓真。

日本代表では昨年3月のウルグアイ戦でゴールを決めたが以降は招集されず。そういったことも急転直下となった二度目の海外挑戦を後押ししたのかもしれない。

かつてプレーしたロシアのCSKAモスクワでは本領発揮とはならなかったが当時はまだFWであり、マリノスで「トップ下」として覚醒した彼は別人だ。

圧倒的な運動量と対人能力の高さで相手をかき乱すタイプであり、「うまい」選手ばかりの今の日本代表ならより生きるのではないだろうか。

伊藤涼太郎

所属クラブ:シント=トロイデン(ベルギー)
日本代表経験:1試合0得点(2024-)
年齢:26歳

昨夏アルビレックス新潟からベルギーのシント=トロイデンに移籍した伊藤涼太郎。

シントでは1列下のボランチでも起用されているが、幼少期ロナウジーニョに憧れたように「勝負したいのはトップ下」とこのポジションへの想いは強い。

日本代表には元旦のタイ戦で初招集され、そのトップ下に起用された。だがサブ組主体のなか輝けず、前半だけで途中交代。直後に発表されたアジアカップのメンバーから落選した。

ベルギーではここまで25試合4得点1アシストとやや物足りない数字ではあるものの、新潟時代に輝きを放った「ファンタジスタ」の片鱗は時折見せている。

荒木遼太郎

所属クラブ:FC東京(日本)
日本代表経験:なし
年齢:22歳

実績的には時期尚早だろうが、トップ下に限っていえば荒木遼太郎は面白い存在になるかもしれない。

2020年に東福岡高校から鹿島アントラーズ入りした彼は、2年目の2021年に10得点7アシストを記録。新人王に相当するベストヤングプレーヤー賞を受賞した。

翌年1月には日本代表候補合宿に招集され、クラブでは「背番号10」を与えられたが、その後レネ・ヴァイラー、岩政大樹両監督からは評価されず出場機会が激減。

そんな中で今季FC東京に期限付き移籍すると、ピーター・クラモフスキー監督のもとトップ下のポジションで起用され、開幕2試合3ゴールを記録している。

日本代表、アジアカップで評価を下げてしまった5名の選手

荒木によればトップ下は「最も力を発揮できるポジション」であり、「トップ下を置く監督のもとで自分は一番輝ける」とこのポジションへの強い自負をみせている。

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