9日に一部4車線化 国道4号北上拡幅の南部500メートル 事業開始40年完了8割に

 国土交通省岩手河川国道事務所は9日午前7時、4車線化を進めている北上市の国道4号「北上拡幅」(全体延長12・2キロ)で未拡幅となっている同市南部の3キロ区間のうち、一部の500メートル区間を4車線化で通行可能とする。残り2・5キロ区間も早期拡幅を目指し、事業を進めていく。

 今回、4車線化されるのは南部工業団地口交差点から洞泉寺前交差点まで。当初、同区間を含む未拡幅の3キロ区間は2023年度中の事業完了を見込んでいたが、地盤が想定より軟弱で地盤改良の追加工事が必要となった。このため今回の500メートル区間は今年度中の完了を目指し、残る洞泉寺前交差点から金ケ崎町境までの2・5キロの事業完了を延期していた。

 北上拡幅は1982年度事業開始。順次整備が進み、9・2キロは既に4車線化された。今回の500メートルと合わせ事業完了区間は9・7キロ、全体の約8割となる。残る2・5キロ区間の具体的な事業完了時期は未定。金ケ崎町側でも、5・2キロの拡幅工事が事業化されている。

 今回の拡幅区間周辺の北上南部工業団地、北上産業業務団地(オフィスアルカディア・北上)には、幅広い企業が集積。交通量も多いだけに、今回の拡幅で交通円滑化と混雑緩和、産業活性化につながると見込まれる。岩手河川国道事務所の菊地淳副所長は「残る2・5キロも混雑緩和、産業活性化に向け早期完了を目指す」と話している。

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