2年前に買った冷蔵庫がまだ届かない―中国

中国メディアの新黄河によると、中国・山東省済南市で約2年前に購入した冷蔵庫がいまだに届かないトラブルが起きている。

中国メディアの新黄河によると、中国・山東省済南市で約2年前に購入した冷蔵庫がいまだに届かないトラブルが起きている。

記事によると、王(ワン)さんは2022年6月に中国の家電量販店・国美電器の市内の店舗(済南八一店)で東芝の冷蔵庫を8249元(約17万円)で購入した。当時、自宅を改装中だったためすぐに配送は依頼せず、店の担当者は「必要になったらいつでも連絡をください」と言っていた。

しかし、23年1月になり、王さんが担当者に配送を依頼したところ、「当面配送できない。年明け(旧正月。1月22日)以降になる」と説明された。王さんが購入した冷蔵庫の製造番号を基にアプリで追跡したところ、その冷蔵庫は22年8月5日に別の人に配送されていたことが分かった。

担当者に伝えたところ「システム上の問題かもしれない」とし、年明けには商品を配送すると約束。ところが、年が明けると国美電器の店舗は続々と閉店していった。王さんが担当者に連絡すると、「自分はすでに退職しており、商品の発送も返金もできない」と言われたという。

同様のトラブルは他にも起きている。宋(ソン)さんは22年9月に同店で6000元(約12万円)の浄水器を購入したが、王さん同様に部屋の内装がまだ終わっていたために配送を保留した。しかし、23年になって配送を依頼したところ「店がつぶれたので配送も返金もできない」と言われた。

記事によると、口コミサイトでは国美電器について1730件のクレームが投稿されており、そのほとんどが「代金を支払ったのに商品が配達されず、返金もされない」というものだった。ある消費者は「カスタマーサービスと返金について1年以上やり取りしているが解決しない」と漏らした。

国美電器の内部スタッフが勤務していた地元のオフィスには「留守番」をする従業員1人しかおらず、その従業員も「商品を補充するのか、返金するのか、具体的にどのように処理するかは本社からの通知を待たなければならない」と述べるにとどめた。

山東争渡法律事務所の黄西文(ホアン・シーウェン)弁護士は「売買契約の不履行があった場合、購入者は返金を求める権利がある。販売者側が商品の在庫がないのに注文を受けた場合は詐欺に当たる可能性があり、購入者は消費者権益保護法の規定により倍の額の賠償金を請求できる」としている。(翻訳・編集/北田)

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