遠藤航フル出場のリバプールが善戦チェコ王者に格の違い見せつける5発先勝! サラーも復帰で週末シティ戦へ弾み【EL】

[写真:Getty Images]

ヨーロッパリーグ(CL)ラウンド16・1stレグ、スパルタ・プラハvsリバプールが7日にスタディオン・エデンで行われ、アウェイのリバプールが1-5で先勝した。なお、リバプールのMF遠藤航はフル出場した。

今大会の優勝候補筆頭に挙がるリバプールは、格下相手に苦しみながらもグループステージを順当に首位通過。ベスト8進出を懸けた今ラウンドではチェコ王者と対峙した。

今週末にマンチェスター・シティとのプレミアリーグ首位攻防戦を控えるクロップのチームは、1-0で劇的勝利を収めた直近のノッティンガム・フォレスト戦から先発3人を変更。ブラッドリー、ファン・ダイク、クラークに代えてクアンサー、遠藤、ヌニェスを起用した。

試合は開始早々にリバプールが動かす。5分、相手のビルドアップに圧力をかけたマク・アリスターがボックス内でDFソーレンセンに倒されてPKを獲得。自らキッカーを務めたマク・アリスターが冷静に左隅へ蹴り込んだ。

敵地で早々に先制点を挙げる最高の滑り出しを見せたリバプールだが、一気にペースを掴むまでには至らず。ホームサポーターの大歓声を後押しに球際の強度、推進力を示すスパルタ・プラハが押し返していく。

15分にはスローインの流れから右サイドのスペースに抜け出したクフタのクロスをボックス左でフリーで受けたハラスリンがダイレクトシュートで枠に飛ばすが、GKケレハーのビッグセーブとDFジョー・ゴメスのゴールカバーに遭う。さらに、20分にはボックス内に抜け出したプレシアドの連続シュート、セットプレーの波状攻撃からゴールに迫るが、好調のリバプールのセカンドGKの再三好守に阻まれる。

ケレハーに救われて何とかリードを維持するアウェイチームだったが、攻撃陣がその献身にしっかりと応える。25分、ボックス手前左でエリオットから足元にボールを受けたヌニェスがDFの寄せが甘くなったところで右足を振ると、前目の立ち位置を取っていたGKの上から落とす形のミドルシュートがゴールネットに突き刺さった。

内容はほぼイーブンも決定力の差が如実にスコアに反映された試合は、前半半ばから終盤にかけてもオープンな展開が続いていく。スパルタ・プラハが引き続きケレハーの牙城を破れずにいる中、リバプールもガクポらの決定機が相手GKの好守に阻まれる。

それでも、前半終了間際のアディショナルタイム3分にはマク・アリスターの斜めのラストパスに反応したヌニェスがボックス右から右足のハーフボレーシュートを対角のゴール左隅に突き刺し、ダメ押しの3点目とした。

善戦のスパルタ・プラハを上回る個の質によってスコア上はワンサイドゲームの形で試合を折り返したリバプール。ジョー・ゴメスに代えてブラッドリーをハーフタイム明けに投入すると、この交代が思わぬ形で試合を動かすことに。

立ち上がりの46分、右サイドのスペースに抜け出したビルマンチェビッチからのグラウンダーの折り返しに戻りながらの対応となったブラッドリーが出した足に当たったボールがゴールネットを揺らし、痛恨のオウンゴールとなった。

さらに、この直後にはスペースケアのためにスプリントしたコナテが筋肉系を痛めてしまいプレー続行不可能に。これを受け、クロップ監督はファン・ダイクの投入と共にヌニェスに代えてソボスライをピッチに送り出した。

ただ、この交代直後には右サイド深い位置に侵攻したブラッドリーを起点にエリオットを経由したパスがゴール前のルイス・ディアスに繋がると、ディアスの右足シュートがディフレクトしてコースが代わってアウェイチームの後半最初のゴールに繋がった。

この4点目でややホームチームの気勢を削ぐことに成功したリバプールは、前に出てきた相手をいなしながら冷静にゲームをコントロール。遠藤も危なげない繋ぎに、要所を締める守備で主導権掌握に貢献。

その後、互いに交代カードを切って流れに変化を加えていくが、前半と後半序盤に比べてやや落ち着いた展開に。

そういった中、負傷明けのサラーを投入するなど週末のシティ戦を睨んだ戦い方にシフトしたリバプールは、そのサラーがゴールネットを揺らした場面は微妙なオフサイドで取り消されたものの、後半終了間際の94分にはソボスライがトドメの5点目を決め切り、ホームでの2ndレグを前にほぼ勝ち抜けを決めた。

そして、善戦のチェコ王者に格の違いを見せつけたリバプールは、週末の大一番に弾みを付ける5-1の大勝で先勝に成功した。

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