女性で「平均年収600万円以上の業種」なし
年度末が近づき、来年度のベースアップに期待を寄せている方もいるのではないでしょうか。
さて、皆さんは「年収600万」というと、どのようなイメージをもつでしょうか。実は、日本では年収600万円というと「高収入」の分類に入ります。
令和4年の平均年収が458万円であり、そう考えると600万円は平均よりもかなり高い水準となっているのです。
また、国税庁の「令和4年分民間給与実態統計調査」によると、年収600万円を超える人は全体の2割強に過ぎません。
この記事では、日本の給与所得者の年収分布や、男女別の年収600万円を超える業種について解説します。
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【年収600万円】日本では何パーセントいる?男女に差は?
国税庁の「令和4年分 民間給与実態統計調査」の「年齢階層別の平均給与」より、男女をあわせた年収の分布をみてみましょう。
2023年9月に国税庁が公表した「令和4年分 民間給与実態調査統計」によると、2022年の給与所得者の総数は5077万6000人。
そのうち年収が600万円超~700万円以下の給与所得者の人数は350万4000人です。これは全体の6.9%に相当し、上位22.6%に入る層です。
男性の中でこの年収層に該当するのは277万1000人で、男性全体の9.5%を占めます。
女性のみに絞ると、女性給与所得者は73万3000人。女性給与所得者の3.4%に相当し、女性給与所得者の上位8.2%に含まれる層です。
女性の場合、ライフイベントによって働き方を変えることが多く、給与平均が低くなる傾向があります。
【年収600万円】を目指せる業種は?男女別の平均年収ランキング
では最後に、「年収600万円」を達成できる業種別ランキングをみていきましょう。
dodaの「平均年収ランキング(業種別の平均年収/生涯賃金)【最新版】」の調査における業種別の平均年収ランキングは下記の結果となりました。
【平均年収ランキングTOP3:男女全体】
- 1位:金融:469万円
- 2位:メーカー:466万円
- 3位:総合商社:464万円
2023年の業種別の平均年収ランキング1位は「金融」で、469万円となりました。
2位は466万円の「メーカー」で、3位は464万円の「総合商社」となっています。
なお、業種からさらに細かく分類したデータによると、金融の中でも「投信/投資顧問」は平均年収が750万円、メーカーでは「たばこ」分野で667万円と平均年収が600万円を超える業種もありました。
ただ、どの業種においても、平均で年収600万円を超えるのは難しいことがわかります。特に女性に限定すると、すべての業種で600万円を下回る結果となりました。
まとめにかえて
年収が600万円を超える業種は少なく、そのためには専門的で高度なスキルが必要であることがわかりました。
当然ですが、同じ業種でも企業の規模や個人のパフォーマンスも年収に影響してきます。そのため、年収アップを目指す場合は常にスキルの向上に努めることが重要です。
一方で、日本では平均賃金が伸び悩み、物価だけが上昇している傾向があります。年収を増やすのが難しい場合は、個人で資産を守るための努力も欠かせません。
預金だけでは資産が増えなくなってきており、銀行にお金を預けていることは「安全」というよりも「リスク」と見なす方が増えています。
銀行預金にはインフレリスクもあるため、資産の保護を考えるなら資産運用や保険などに分散することが望ましいでしょう。
参考資料
- 国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」
- doda「平均年収ランキング(業種別の平均年収/生涯賃金)【最新版】」