理不尽!「お前は何で金曜日や月曜日にばかり休暇を取得するんだ」と社長に怒られた男性

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「休まず働く=良い」と評価される空気感は、古くから日本企業に蔓延っている。しかし、一生懸命働いても待遇が悪いと報われず、社員が次々と辞めてしまうのは今に限ったことではないようだ。

兵庫県に住む50代前半の男性(企画・マーケティング・経営・管理職/年収1000万円)は、「最初に勤めた会社」の職場環境について回想した。30年ほど前の話だろうか。

入社から半年経って有給休暇が付与され、1回目は金曜日、2回目は月曜日に取得した。ある日3回目を金曜日に取得しようとすると、いきなり社長に呼ばれ、

「お前は何で金曜日や月曜日にばかり休暇を取得するんだ。うちの会社は有休を取れるのは週の半ばに1日だけだ」

と言われ、有休の許可が出なかった。(文:永本かおり)

「オレはこの会社に入って25年、この間初めて有給休暇を取得した」と豪語する社長

このとき男性は、確かに以前朝礼でこの社長が「オレはこの会社に入って25年、この間初めて有給休暇を取得した」と言っていたことを思い出した。

「このままだと何かあっても休暇はもらえない」

と覚悟したそう。しかし、有給休暇は労働者の権利であるはずだ。それ以降も理不尽な扱いは続いた。

「残業時間は月50時間くらいあったのに、『基本給を上げた』ことを理由に月10時間までしか支払われず、最終的に心を病んで会社を辞めました」

「私の同期もその後次々離職した、とのことを噂で聞きました」

と、耐えられなかった社員は男性だけではなかったようだ。30年前に比べたら、今はまだ働きやすくなったほうだと思うが、有給休暇が取りにくい会社はまだある様子。しかし今も昔も、社員を大切にできない会社に優秀な人材は残らないだろう。

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