ヴェルスパ大分 開幕白星スタートにこだわる瓜生昂勢 【大分県】

ヴェルスパ大分の新キャプテン・瓜生昂勢が好調を維持したまま開幕戦を迎える。最終調整となった練習試合では格下相手に苦戦することもあったが、「チームとしても、個人としても仕上がりがいい。昨年よりチャンスをつくれているし、守備のミスはあったが開幕前に修正できる」と前向きだ。

今季も中盤の底でプレーする瓜生がチームの浮沈を握る。これまでの練習試合ではたくみなパスワークで中盤を席巻。広い視野を確保し、絶妙な位置でボールを受けて決定機をつくる。山橋貴史監督は「常にピッチ全体を見渡せ、相手の動きを見てボールを動かし、テンポをつくれる選手。好不調の波がなく、1年通してパフォーマンスが落ちない」と高く評価する。今季、キャプテンに任命した理由は、「4年前にJFLで優勝したときのキャプテン。その経験が大きい」と、2020年の再来を描く。

好調を維持する瓜生昂勢

28歳のゲームメーカーは心身ともに充実。再びキャプテンの重責を担うが気負いはない。「今までやってきたことをぶれずに続けることができれば、結果はついてくると思っている。そのためには雰囲気が大事。僕はキャプテンとして、そこを重視したい」と自然体だ。プレー同様に俯瞰(ふかん)してチームを見て、引っ張っている。開幕に向けて「スタートは重要。圧倒して勢いに乗りたい」と意気込みを語る。

開幕戦は手堅い試合になることは承知だ。瓜生は「始めの3プレーで流れをつくる」という。相手の強みを消すことばかりを優先せず、自らのストロングポイントを押し出し、勝ち切ることを第一に考えている。「今年のヴェルスパは強いと思わせるプレーをしなければいけない。ギアを上げて踏み込むスイッチを僕が入れたい。開幕戦は30分の1試合という考え方もあるが、僕は特別だと思っている。今季を占う大一番だと思っている」と言い切る。開幕ダッシュをかけるべきは開幕戦からの数試合。JFL優勝を果たした2020年は4連勝スタートで一気に頂点に上り詰めた。瓜生はその経験が知っているからからこそ開幕戦に心血を注ぐのだ。

今季はキャプテンとしてもチームを引っ張る

(七蔵司)

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