恋しい祖国の味を身近に 西条にアジア輸入食品店、魚醤やカエルなど100種以上ずらり 増加する外国人ら 好評

西条で暮らす外国人に祖国の味を提供しようとアジア食品店を開いた高橋さん

 西条の外国人に祖国の味を―。愛媛県西条市神拝で1月にオープンしたベトナム・フィリピン・中国などアジア各国の輸入食品を取り扱う「はるか商店」が、市内で暮らす外国人らに親しまれている。同市は製造業を中心にアジア圏域からの技能実習生らが多く、外国人の人口は増加傾向。店主の高橋春霞さん(52)=中国出身=は「西条で手に入りにくい食品を多くの人に届けたい」と張り切っている。

 1990年代後半に来日した際、慣れ親しんだ中国の食べ物が愛媛で入手しづらく、寂しい思いをした高橋さんの経験が出店のきっかけ。市内には現在、業務スーパーや大型商業施設はあるものの、アジア食品が豊富とはいえず、生活に欠かせない「食」を支えようと一念発起した。

 店内には魚醤(ぎょしょう)や香辛料などの調味料、フォーやフィリピン風の焼きそば、菓子など100種類以上の食品がずらり。日本でなじみの薄いカエルやアヒルの冷凍肉も取り扱う。

調味料や麺類、菓子のほか、アヒルやカエルの肉も取り扱う

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