ノボ時価総額がテスラ超え、新たな肥満症薬の臨床試験好結果で

Jacob Gronholt-Pedersen

[コペンハーゲン 7日 ロイター] - デンマークの製薬会社ノボノルディスクの時価総額が7日、5660億ドルに達し、米電気自動車(EV)大手テスラと米クレジットカード大手ビザを超えたことが、LSEGのデータで示された。

ノボノルディスクは開発中の経口タイプの新たな肥満症治療薬がフェーズIの臨床試験において、被験者の体重を12週経過後に13.1%減らすことに成功したと発表。既に爆発的な売れ行きとなっている肥満症治療薬「ウゴービ」の12週間で体重約6%減という効果を上回る結果となったことを投資家が好感し、株価が8%余り上昇した。

これでノボノルディスクは、世界の主要企業の時価総額ランキングで従来の14位から12位に浮上した形だ。

グッゲンハイムのアナリスト、セアムス・フェルナンデス氏は、新薬によって「ノボノルディスクの急成長するパイプラインの土台が築かれる公算が大きいことがはっきりした」と指摘した。

ライバルの米製薬大手イーライリリーも、経口タイプの新しい肥満症治療薬の開発を進めており、現在は中期試験の段階にある。

ただ市場関係者の一人は、ノボノルディスクの新薬はイーライリリーを含めて他の経口タイプのどの開発薬も上回る効果があることが今回の試験結果から読み取れると説明した。

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