ハイチ、非常事態宣言を延長 国連「医療システム崩壊寸前」と警告

Harold Isaac Sarah Morland

[ポルトープランス 7日 ロイター] - カリブ海の島国ハイチの政府は7日、首都ポルトープランス周辺地域の非常事態宣言を1カ月延長すると発表した。国連は同日、支援スタッフや物資不足により、ハイチの医療システムは崩壊寸前の状態にあると警告した。

ハイチでは首都ポルトープランスで暴力的な衝突が発生し、刑務所から数千人が脱獄するなど、治安が急速に悪化。政府は3日、非常事態を宣言した。

官報によると、首都のあるウエスト県で非常事態宣言は4月3日まで延長される。夜間外出禁止令は3月11日までとなる。政府は、秩序回復と事態収拾に向けた措置と説明している。

国連によると、現在人道支援団体がポルトープランスから国内の他の地域に食糧や医薬品を送るには、世界食糧計画(WFP)の海上輸送サービスが唯一の手段となっている。

地元メディアは、武装集団が首都の主要貨物港に侵入して貨物を略奪したと報じた。武装集団の妨害や破壊行為で輸送サービスが停止しているという。

また、空港では今週激しい銃撃戦があり、航空各社はサービスを停止している。

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