米大統領、トランプ氏と決別訴え 一般教書演説「民主主義が攻撃」

バイデン米大統領(左)とトランプ前大統領(AP=共同)

 【ワシントン共同】バイデン米大統領(81)は7日夜(日本時間8日午前)、上下両院合同会議で一般教書演説を行った。11月の大統領選で再対決が濃厚になったトランプ前大統領(77)を念頭に「恨み、復讐、報復が米国の物語と考えている人たちもいるが、私は違う」と強調。「米国内外で自由と民主主義が攻撃を受けている」と訴え、トランプ氏との決別を呼びかけた。

 バイデン氏はロシアが侵攻を続けるウクライナに関し「われわれがウクライナに寄り添い、武器を提供すればプーチン(ロシア大統領)を止められる」と指摘した。議会で承認の見通しが立っていないウクライナ支援を含む緊急予算案について、超党派の協力を改めて求めた。

 防衛費負担が不十分なNATO加盟国は守らないと述べたトランプ氏を「危険で受け入れられない」と非難した。

 中国に関しては「中国の不公正な経済慣行に立ち向かう。台湾海峡の平和と安定のために立ち上がる」と決意を示した。対立激化が懸念される中「中国との競争を望むが、衝突は望んでいない」とも述べた。

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