宇都宮市の時速160キロ超死亡事故 「危険運転致死罪」の適用求め遺族らが検事総長に要望書送付

とちぎテレビ

2023年2月、宇都宮市で時速160キロを超えるとみられるスピードで車を運転し、死亡事故を起こした男が過失運転致死罪に問われています。

遺族などがより刑が重い危険運転致死罪の適用を求めていて、7日は最高検察庁に要望書を送り訴因の変更を訴えました。

この事故は2023年2月14日の夜、宇都宮市下栗町の新4号国道で21歳の被告の男が運転していた乗用車が時速160キロを超えるとみられるスピードで前を走る佐々木一匡さん(当時63歳)のオートバイに追突し死亡させたとして「過失運転致死の罪」に問われています。

佐々木さんの妻の多恵子さんは、乗用車が法定速度を100キロ超える時速160キロ以上で走行し、制御が困難なスピードであるとして、より刑の重い「危険運転致死罪」の適用を求めて宇都宮地方検察庁にこれまで要望書や署名を提出しています。

7日は、多恵子さんなどが共同代表を務める全国の悪質な交通事故で家族を亡くした遺族らによる被害者の会が「危険運転致死罪」への訴因の変更を訴える要望書を最高検察庁の検事総長宛に送りました。

要望書には、直線道路であるという理由で一律に「危険運転致死傷罪は適用できない」とする検察の限定的な法の解釈を是正してほしいとしています。

また、これに関連して、現在、国において法律改正に向けた動きも出てきていますが、被害者の会では現行の法律を最大限活用して現在の過失運転致死罪の訴因を危険運転致死罪に変更するよう訴えています。

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