バーゼル委、世界大手銀の自己資本計算巡る慣行問題視 対策提案

Huw Jones

[ロンドン 7日 ロイター] - バーゼル銀行監督委員会(バーゼル委員会)は7日、世界の金融システム上で重要な銀行(G─SIB)に関し、デリバティブ(金融派生商品)の投資ポジションを決算期末に一時的に小さく見せて、要求される自己資本の水準を低く抑える慣行に対策を提案した。

同委によると、このような決算対策(お化粧)により、店頭デリバティブの額面価値が年末に約30兆ユーロ(32兆8200億ドル)低下するという。これは店頭デリバティブ市場の約5%に相当するとした。

大手銀が決算対策を行う余地を狭めるため、デリバティブの評価を年末の価値ではなく1年の平均価値で行うよう求めることを提案した。

6月7日まで意見を公募するとし、2027年1月の導入を提案した。

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