地元ではみんな知っているけど、それ以外の人からは、なんて読むか分からない地名ってありますよね?
そんな地名を探して、クイズにします!
神奈川県横須賀市にある地名「不入斗町」は何と読む?
横須賀市にあるまちの名称です。同市の北部、上町第2地区に含まれます。
まちの中に鉄道の駅はありませんが、北側を横断する京浜急行線の汐入駅、横須賀中央駅、県立大学駅と、西側を縦断するJR横須賀線の衣笠駅の間に位置します。
また東の町域には、“三浦街道”と呼ばれる県道26号横須賀三浦線が接しています。
まちのほぼ真ん中には「不入斗公園」があります。敷地面積は16.3ヘクタール。陸上競技場のほか、軟式野球場が2面、テニスコートが8面ある総合運動場です。
この公園の場所は、第二次世界大戦が終わるまで、日本陸軍の横須賀重砲兵連隊の練兵場だったとか。敗戦後は農地として使われていましたが、食糧事情がよくなってからは運動公園として整備されたそうです。
公園内の陸上競技場のわきには、グレーの鉄柱が建てられています。これは、国土交通省の国土地理院が設置した「基本電子基準点」だそうで、上空のGPS衛星から発信される電波から受け取ったデータは、土地の測量や地図の作成、地震・火山噴火の予知の基礎データとして利用されています。
そんな不入斗町の読み方は・・・。
さて、正解は?
正解は・・・
「不入斗町(いりやまずちょう)」でした!
その由来は?
「不入斗」という地名は、東京都や千葉県など関東地方に多く、東海地方にも見られるようで、「いりやまず」あるいは「いりやまぜ」「ふにゅうと」とも読まれるそうです。
地名の由来は、平安時代までさかのぼります。当時は、貴族や寺社が土地(荘園)を持っていましたが、その荘園領主の中には、租税を納めなくてもよい権利(不輸の権=ふゆのけん)や、田地を調査する役人(検田使=けんでんし)の立ち入りを断れる権利(不入の権=ふにゅうのけん)を、国から認められた者がいたのだとか。
そんな権利をもつ領主の荘園、つまり“免租地”だったところが、「不入斗」と呼ばれるようになったという説が有力だと、国立国会図書館「レファレンス協同データベース」の照会事例の回答には示されています。
参考:横須賀市ホームページ、横須賀市の公園情報サイト、国立国会図書館「レファレンス協同データベース」、学研キッズネット
皆さんは、正しく読めましたか? 機会があれば、ぜひ散策に訪れてみてください。