交通機能も自然環境も…首都高と東北道結ぶ、さいたまの「核都市広域幹線道路」 ルートなど複数案提示へ

核都市広域幹線道路の地元検討会第2回が開催され、協議が行われた=7日午後、さいたま市役所

 核都市広域幹線道路(埼玉新都心線~東北道付近)の地元検討会(委員長・久保田尚埼玉大学大学院教授)の第2回が7日、埼玉県のさいたま市役所で開かれた。「渋滞」「災害」「医療連携」「営農・自然環境・景観」など9項目の課題や目的、検討会の進め方の案が示され了承された。国土交通省・県・さいたま市は2024年度以降に開催する第3回で、複数のルート帯、構造案を提示すると説明した。

 見沼田んぼがルートに入る可能性が高いことから、委員の深堀清隆埼玉大学大学院准教授は「交通機能のほかに、見沼田んぼの自然環境、文化について、最も優先的に配慮する道路とする方向性を出さないといけないのではないか」と指摘した。

 事務局側は「見沼田んぼについては、自然環境に配慮すべきと認識している。一般の方々に分かりやすく伝えながら、ルート、構造を検討していきたい」と応えた。

 9項目の課題と目的に対応し、地域住民の意見や地元検討会の助言を踏まえ、複数案と評価指標を検討する。提示の時期は未定。概略計画案を選定し、社会資本整備審議会道路分科会関東地方小委員会の審議を経て、概略計画を定めるとしている。

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