暖房「20度」だと部屋が寒いです。「22度」に上げて「加湿器」も使いたいのですが、電気代はどれだけ高くなるでしょうか…?

設定温度が2度違うとエアコンの電気代はどうなる?

1時間あたりの電気代は「消費電力(kW)×電気料金単価(円)」で算出することができ、電気料金単価は全国家庭電気製品公正取引協議会が公表している目安では31円となっています。消費電力が500Wの場合は15.5円です。

消費電力は機種の仕様によって異なるため、電気代が気になる場合は自身が使っている機種の取扱説明書やメーカーなどがホームページなどで公表している情報を確認してみましょう。

今回は消費電力600Wのエアコンを1日平均8時間、1ヶ月(30日とします)毎日使うと仮定します。1時間あたりの電気代は18.6円となり1日で148.8円、1ヶ月で4464円かかる計算です。

エアコンの設定温度を変えると、どのくらい電気代が変わるのか気になる人は多いかもしれません。環境省が提示している「みんなで節電アクション!」特設サイトによると、暖房の設定温度を1度低くすると約10%の消費電力削減につながるとされています。

今回は逆に温度を2度上げるため、消費電力が20%増えるとします。エアコンを20度に設定する場合の消費電力が600Wとすると22度だと720Wかかると計算します。設定温度以外は全く同じ環境で使用すると、1ヶ月あたりの電気代は約5356円です。以上から設定温度が20度と22度では約892円の差があると推測できます。

加湿器を使う場合の電気代は?

エアコンを使うと空気が乾燥して喉や肌の不調につながる可能性があるため、加湿器を併用したいケースもあるかもしれません。

一口に加湿器といってもさまざまな種類があり、搭載されている機能によって本体や電気代などのコストは異なります。

今回は、蒸気が出るスチーム式加湿器である象印の「EE-DC35」を使用すると仮定します。スチーム式はお湯を沸かす時に985W、加湿時に305Wかかるなど、加湿時などタイミングによって消費電力が変化しますが、平均して400Wかかるとしましょう。

先ほどと同じ条件で使用する場合は1ヶ月で2976円かかり、「エアコンの設定温度を22度にして併用すると1ヶ月あたりの電気代は約8332円」となります。

暖房器具や使用環境の見直しも行う

電気代を節約するには、暖房器具のお手入れや使用環境の定期的な見直しも欠かせません。

例えば、エアコンのフィルターを全く掃除しないまま使い続けると、ほこりがたまって風が通りにくくなります。稼働効率が下がり、本体に負担がかかって余分な電気の消費につながるおそれがあるため注意しましょう。

エアコンから出る暖かい空気は天井付近にたまりやすいため、空気を循環させるために扇風機やサーキュレーターを使うのもおすすめです。

まとめ

本記事では、暖房の設定温度を2度上げてスチーム式の加湿器を併用した場合、電気代はどのくらい変わるのか解説しました。

暖房器具を安全に使用するためにも定期的な点検やお手入れも行いましょう。そうすることで設定温度をむやみに上げなくても暖かくなる可能性もあります。

出典

公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問Q&A

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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