やっと100万円貯まりました。原資100万円でもお金を増やせますか?

原資100万円を投資したらどれくらいお金が増えるのか

年金積立金管理運用独立行政法人「長期分散投資の効果」によると、100万円(国内債券、国内株式、外国債券、外国株式に25%ずつ投資)を投資して1年間保有した場合、運用成果の平均は106万円になると分かりました。なお最大は132万円で32万円の利益、最小は71万円で29万円の損失です。

このように1年間の保有では、元本割れを起こすリスクが高いといえます。しかし10年間投資した場合、元本+運用益の額が平均177万円、最大では260万円、最小でも111万円と、投資元本を下回るリスクがおさえられると分かりました。10年間保有すると収益が積み重なり、元本割れのリスクをおさえられる傾向です。

原資100万円でリスクをおさえてお金を増やすポイント

証券会社や投資方法によっては、少額から始められるなど、気軽に投資できるものが増えました。しかし投資にはさまざまなリスクがあるため、注意しておかないとお金が減ってしまう恐れがあります。

本項では、原資100万円を増やす際にリスクを軽減できる方法を3つご紹介します。事前に投資について勉強し、準備をしたうえで投資を始めましょう。

投資は余剰資金で行う

投資は、元本割れのリスクがある金融商品です。投資に使う100万円以外に生活資金を十分に残してある状態でない場合は、投資をするタイミングとしてはまだ早いといえます。もしも投資によってお金が減っても、生活には困らないようにしておかなくてはなりません。

また、いきなり100万円すべてを投資するのは危険です。慣れないうちに大金を投資してしまうと、投資元本を大きく下回ってしまうなど、取り返しのつかないことになる可能性もあります。

投資を始める際は小額の資金から投資するようにし、投資の感覚をつかんでから投資額を増やすとよいでしょう。

分散投資をする

分散投資をすることで、株価が下がっても資産の減少をおさえられます。分散させるのは、投資する場所・金額・タイミングなどです。分散投資をすることで、リスクをおさえられるでしょう。

しかし分散投資は個人で行おうとすると多額の資金が必要となります。分散投資をする場合は、NISAや投資信託を利用するとよいでしょう。

NISAは非課税口座であり、金融商品の売却時に税金がかからない投資方法です。NISA内のつみたて投資枠でできる投資の対象は、長期の積立・分散投資ができる金融商品が扱われています。

投資信託は、投資家から集めたお金を大きな資金として、運用の専門家が株式や債権等に投資・運用します。少額から気軽に始められ、分散投資が可能な投資方法です。

長期運用をする

短期間での投資は、リスクが高い傾向にあります。長期運用で投資をし、リスクをおさえましょう。長期運用は、複利効果を得られる投資方法でもあります。

複利効果とは、元本に配当金がプラスされた金額が再投資され、より多くの利息がつく効果です。少ない元本であっても、配当金が増えやすいでしょう。短期間で運用益を出すのではなく、長い目で投資を続けてください。

100万円を増やすには投資の勉強をしよう

原資100万円があれば、投資によってお金を増やすことはできます。短期の運用では元本割れを起こす可能性があるものの、長期運用をすれば運用益を増やしやすいでしょう。

しかし投資はリスクがある金融商品であり、元本の100万円よりも減る恐れがあります。リスクをおさえて運用するためには、余剰資金で行うことと、投資の知識を得ることが大切です。正しい知識でリスク管理しつつ、少額から投資するとよいでしょう。

出典

年金積立金管理運用独立行政法人 長期分散投資の効果
金融庁 資産形成についての学習したい
一般社団法人投資信託協会 4つのメリット
金融庁 新しいNISA

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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