「危険運転」適用を 宇都宮の新4号追突死亡事故、遺族ら検事総長へ要望書

記者会見に臨む佐々木さん(左)と長さん=7日正午、東京・霞が関の司法記者クラブ

 宇都宮市の新4号国道で2023年2月、オートバイの男性が時速160キロ超とされる乗用車に追突され死亡した事故で、遺族が共同代表を務める「高速暴走・危険運転被害者の会」は7日、自動車運転処罰法違反(過失致死)罪で起訴された被告に、法定刑がより重い危険運転致死罪の適用を求める要望書を検事総長宛てに送付した。同会が東京都内で記者会見し明らかにした。

 夫の会社員一匡(かずただ)さん=当時(63)=を亡くした同会共同代表の佐々木多恵子(ささきたえこ)さん(59)や、大分市で21年2月に発生した時速194キロとされる乗用車の事故で弟を失った共同代表の長文恵(おさふみえ)さん(58)らが会見に出席した。

 新4号国道の事故で、車を運転していた被告の起訴から7日で丸1年。23年4月の初公判以降、公判は開かれておらず、佐々木さんらは訴因変更の可否について宇都宮地検の回答を待っている。佐々木さんは「変更できるのか、いつになるのか、不安な状態で過ごしている。この思いが届くように願っている」などと話した。

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