テニスツアーで“線審に暴言”を吐いたルブレフが謝罪!「そういう行動自体が許されないことだ」<SMASH>

男子テニス世界ランク5位のアンドレイ・ルブレフ(ロシア)が、3月7日に自身のインスタグラムのストーリーズ(24時間で自動消去される投稿)でATP(男子プロテニス協会)によるインタビュー動画を投稿。その中で先週参戦した「ドバイ選手権」(UAE・ドバイ/ハードコート/ATP500)で自身が受けた失格処分に言及し、謝罪の言葉を口にした。

既報の通りルブレフは現地3月1日に実施されたアレクサンダー・バブリク(カザフスタン/現20位)とのドバイ準決勝で、相手の深いボールがイン判定となったことに腹を立てて線審に暴言を吐き、「スポーツマンシップに反する行為」を理由に失格および大会からの追放処分を受けていた。

これにより一度は本大会で獲得したポイントと賞金を全て失ったルブレフだったが、その後彼がATP控訴委員会へ行なった異議申し立ての結果、没収された賞金157,755ドル(約2370万円)は全て返還されることとなり、その額から36,400ドル(約547万円)の罰金を科されることが決定。結果的にルブレフは差し引きでおよそ12万ドル(約1800万円)の賞金に加え、ベスト4進出で獲得した200ポイントも取り戻すこととなった。

すぐに当初の決定が覆されたことを考えると、一連の処分は何だったのかと思わざるを得ないが、当のルブレフは線審の判定や処分の内容云々よりも感情的になってスポーツマンにふさわしくない行動に走ってしまったことを深く反省している様子だ。インタビュー動画では次のように謝罪の意を表明した。
「ドバイでの自分の行動について謝罪したい。誰かに向かって叫ぶのは許されないことだから。その相手が線審か観客かは関係ない。本当に申し訳ないと思っている。その線審の判定が正しかったかどうかというのも関係ない。そういう行動自体が許されないことだ。僕を含め誰しもそんなことをするべきではない。今回の一件で僕は確実に教訓を得ることができた。全てがうまくいくことを願うとともに、これからはより良い選手になろうと思う」

なおルブレフは現在行なわれている男子テニスのマスターズ1000大会「BNPパリバ・オープン」(3月6日~17日/アメリカ・インディアンウェルズ/ハードコート)に第6シードで参戦。初戦の2回戦では元世界王者のアンディ・マリー(イギリス/現61位)との注目の対決を迎える。

文●中村光佑

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