「遅くとも10月」燃料デブリの試験的取り出し、廃炉責任者が強調 東京電力福島第一原発

東京電力の廃炉の責任者は5日、TUFの取材に対して第一原発で燃料デブリの取り出しを始める時期について「遅くとも10月には実施する」と強調しました。

福島第一原発2号機では、今年3月末までにロボットアームを使って原発事故で溶け落ちた核燃料「燃料デブリ」の試験的な取り出しを始める計画でした。しかし、ロボットアームの開発が遅れていることなどから「今年度中の取り出し開始は困難」と判断し、遅くとも10月までの開始に延期しました。

福島第一廃炉推進カンパニー・小野明代表「我々が一生懸命規制委員会とやりとりをして、そこが円滑に進むと早まる可能性がある。10月がある意味、一番遅くともという言い方がいいのかもしれない」

試験的な取り出しは、ロボットアームではなく、過去に内部調査でも使用した「テレスコ式」と呼ばれる釣り竿型の装置を使う予定です。

福島第一廃炉推進カンパニー・小野明代表「テレスコのやり方は、全体は分からないです。非常に限られた情報しか分からないのが、ある意味デメリット」

釣り竿型よりロボットアームの方が動ける範囲が広いことなどから、当初目指したロボットアームも、調整が出来次第使うことにしています。

廃炉のポイントとなる燃料デブリの取り出しに向けて模索が続いています。

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