「顔見知りのお客さん、普段と様子が違う」詐欺見抜き被害防いだ信金職員に感謝状

感謝状を手にする京都北都信用金庫綾部中央支店の迫田さん(右端)と宮本さん(左端)=綾部署

 特殊詐欺被害を未然に防いだとして京都府警綾部署は、京都北都信用金庫綾部中央支店(京都府綾部市駅前通)と職員の迫田知洋さん(45)、宮本智裕さん(28)の2人に感謝状を贈った。携帯電話を手に来店した女性の異変に気付き、被害を食い止めた。

 同署によると、宮本さんは1月22日午前10時ごろ、店内で動揺した様子で電話する60代女性を見かけた。スピーカーフォンに切り替えてもらい、携帯電話会社を名乗る男から未払いのインターネット料金と弁護士費用の計30万円を振り込むよう指示を受けていたことを把握。上司の迫田さんに相談して詐欺と見抜き、女性に電話を切るように促した。

 2月29日に同署で贈呈式があり、2人は中田勝康署長から感謝状を受け取った。宮本さんは「顔見知りのお客さんだったので、普段と様子が違うことに気付けた。大切なお金を守ることができてうれしい」と話した。

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