NASAが彗星サンプル収集に使った超軽量素材、高級ブランドのバッグに変身。重さ31g

Coperni

フランスの高級ファッション ブランドCoperniは、シリカエアロゲルとよばれる超軽量素材を材料にデザインしたハンドバッグ「Air Swipe Bag」を発表しました。

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シリカエアロゲルは、シリカ(二酸化ケイ素)を主な材質としつつ、体積のほとんどすべてが空気でできている非常に軽い素材です。

米ローレンス・リバモア国立研究所が作ったシリカエアロゲルは、史上もっとも低密度な素材として知られています。

NASAはこの素材を固体の煙と表現しており、1999年にはヴィルト第2彗星から生じる微粒子を収集するためのフォーム材としてスターダスト探査機に搭載して初の彗星物質サンプルリターンに貢献しました。

また、シリカエアロゲルはほとんどが空気でできているため断熱性能も非常に高く、火星などで建築材料として使うための研究も行われています。

今回、Coperniがエアロゲルを用いて製作したAir Swipe Bagは重さ1.1オンス。約31gほどしかありません。

普通のハンドバッグと同じ大きさがあるように見えますが、ほとんどが空気であるため、その体積中の固体部分はわずか0.2%です。

空気のように軽いバッグといえば、とても便利なように聞こえます。ただ、Air Swipe Bagについて言えば、実用性はほとんどないかもしれません。

容積が少なく、クルマのキーといくつかの化粧品、コンパクトなどを入れればもう中身は一杯になってしまいます。そして、中身は外から透けて見えます。とはいえ、断熱性は非常に高いので、夏の暑い日に冷たい飲み物などを入れておくには良いかもしれません。

Coperniはこのバッグをいくらで売るのかを明らかにしていません。ただ、もし発売されるのであれば、おそらくは数万ドルの価格になることでしょう。

以前のこのブランドは本物の隕石を砕いた粉末と樹脂で作ったバッグ「Mini Meteorite Swipe Bag」を4万4000ドルで発売したことがあります。

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