中国の輸出額、1~2月は10.3%増 2桁の伸び回復

中国の輸出額、1~2月は10・3%増 2桁の伸び回復

1日、広西チワン族自治区欽州港埠頭(ふとう)で荷降ろしする複数の貨物船。(小型無人機から、欽州=新華社記者/張愛林)

 【新華社北京3月8日】中国税関総署は7日、2024年1~2月のモノの貿易額が前年同期比8.7%増の6兆6100億元(1元=約21円)になったと発表した。輸出は10.3%増の3兆7500億元となり、2桁の伸びを回復した。

 同署統計分析司の呂大良(りょ・だいりょう)司長は次のように説明した。モノの貿易額は好転を続けており、昨年第4四半期(10~12月)に3カ月連続で前年同月比増となったのに続き、1~2月も前年同期を上回り、同期の過去最高を更新、伸び率は第4四半期を7.1ポイント上回り、24年の好スタートを切った。

 特に注目されるのは外需の低迷が続く中で、輸出の高い伸びを実現したことで、これはたやすいことではなく、昨年の比較対象の数値が低かったこともあるが、中国経済の成長エネルギーが徐々に回復していることが要因として挙げられる。

 今年に入って外部環境の複雑さ、厳しさ、不確実さが増している中で、中国の輸出はイノベーション能力と製品の品質を頼りに2桁の伸びを実現した。競争優位性が一段と強固になり、自動車や家電、船舶などの優位製品は、1~2月の輸出がそれぞれ15.8%増、24.3%増、2.8倍となった。

 同時に1~2月は元日と春節(旧正月)の連休がそれぞれあり、国内の消費需要が旺盛で、輸入をけん引した。輸入額は前年同期比6.7%増の2兆8600億元となった。

 具体的には、中国の主要な貿易方式である一般貿易の割合が上昇した。一般貿易の輸出入額は4兆3400億元で、前年同期比10・0%増となり、全体に占める割合は65.7%で、前年同期を0.8ポイント上回った。

 第一の貿易主体である民営企業に十分な活力がみられた。民営企業の輸出入額は3兆6100億元で、前年同期比17.7%増となり、中国の輸出入総額に占める割合は54.6%で、前年同期を4.2ポイント上回った。幅広い民営企業が積極的にチャンスを捉え、市場開拓で顕著な成果を収めている。「一帯一路」共同建設国との輸出入が17.4%増となった。

 東南アジア諸国連合(ASEAN)、米国、韓国との輸出入が伸びた。ASEANとの輸出入額は9932億4千万元で、前年同期比8.1%増となり、全体の15%を占めた。第2の貿易相手である欧州連合(EU)は1.3%減、米国は3.7%増、韓国は2.9%増となった。

 多様な経済・貿易協力がますます緊密になっている。「一帯一路」共同建設国との輸出入額は3兆1300億元で、前年同期比9・0%増となった。中央アジア5国が26・0%増、中南米が17.3%増、アフリカが17.3%増で、いずれも全体の伸びを上回った。

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