アドバイザーが語る「山コーヒー」の極意 “心で味わう” 兵庫・但馬でオススメの山は城崎温泉近くに

劇作家・演出家 平田オリザさんのラジオ番組(ラジオ関西『平田オリザの舞台は但馬』)に、山コーヒーアドバイザーの青山孝平さんが出演。山で飲むコーヒーの魅力や但馬での生活について語った。

【写真】春と秋には雲海も 「来日岳(くるひだけ)」で楽しむ山コーヒー

山で飲むコーヒーの魅力を伝える動画が人気の青山さん。2013年から月1本のペースで動画を配信するほか、SNSや雑誌などで登山や登山グッズの情報発信、企業コラボグッズ製作など活動は多岐にわたる。

最近は、但馬漁協と連携し、但馬の郷土食を代表する「ハタハタ」をしおりにしたお土産グッズをデザイン。売り上げの一部は但馬の水産団体に寄付されるという。

青山さんが発信の際に心がけているのは、「安全登山」という考え方。「登山は、山頂をゴールと設定し辿りつけなければ失敗とみなしてしまう。一方、山コーヒーは“山でコーヒーを飲むこと”がゴールなので、登山者に無理をさせないんです(笑)」と、山コーヒーの意外なメリットを明らかにした。

プライベートでは、2023年春に妻の出身地である兵庫県豊岡市に移住。今の仕事はパソコンさえあればどこにいても出来ることもあり、素晴らしい低山に囲まれた但馬に魅力を感じ、移住を決意した。

現在の豊岡ライフについて、青山さんはこのように語った。

「上の子が小学生なのですが、『(豊岡は)子育てに適しているな』と感じます。妻の両親がそばにいるという安心感もありますが、とにかく町の方々が穏やか。最初は不安でしたが、豊岡のまちはコンパクトなので必要な場所へのアクセスも近いですね」(青山さん)

青山さんおすすめの山は、城崎温泉の近くにある来日岳(くるひだけ)。春と秋には雲海を楽しむことができる。

「登山慣れしている方は麓(ふもと)から歩いて行けますが、初心者の方は途中まで車を使用してもいいですね。この時期、明け方には絶景をのぞみながら山コーヒーを楽しめますよ」(青山さん)

番組では、山コーヒーを楽しむための器具も披露。大学時代、ワンダーフォーゲル部に所属していたというオリザさんも「山で飲むコーヒーがおいしいのは知っていますが、今はこんなに機材が充実しているんですね」と興味津々。

植村直己冒険館(豊岡市)で扱っている珈琲豆「NAOMI UEMURA MUSEUM BLEND」を平田さんが実際にミルで豆を挽き、山スタイルで至福の一杯をいただく場面も。

「山コーヒーは野点に近い。淹れ方にはあまりこだわらず、そのときの気分を大事にしています。『まちのコーヒーは舌で味わい、山のコーヒーは心で味わう』といったところでしょうか」(青山さん)

※ラジオ関西『平田オリザの舞台は但馬』2024年3月7日放送回より

© 株式会社ラジオ関西