愛犬との遊びをサボると起こる3つの悪影響 心身へのリスクや触れ合いに必要な時間まで解説

犬にとっての遊びとは

犬にとっての遊びは、体と心の健康を維持するため、欠かせないものです。同居する犬がいない場合、愛犬にとっての遊び相手は飼い主だけです。

ひとり遊びが上手な犬もいますが、ほとんどの犬が(飼い主と一緒に遊びたい!)と考えているのです。

愛犬と飼い主の触れ合いに必要な時間は、「最低でも1日20分~30分程度」とされています。

  • 朝10分、昼10分、夜10分
  • 朝10分、夜20分
  • 朝5分、帰宅して10分、夜15分

このように、飼い主のライフスタイルに合わせて、1日数回に分けて遊びの時間を作ってみてはいかがでしょうか。

犬にとって遊びは、「運動不足の解消」「筋力の維持」「エネルギーの消費」「ストレスの発散」に役立ちます。犬ひとりでは噛んで遊ぶだけのおもちゃも、飼い主と一緒なら追いかけたり引っ張ったりして遊ぶことができますよね。

また、遊び方次第では、脳の活性化や認知症の予防にも役立てることができます。

最近、愛犬との遊びをサボっていないでしょうか。スマートフォンやゲームに夢中になってばかりいませんか。愛犬に与える悪影響についてもぜひ一緒に考えてみましょう。

愛犬との遊びをサボると起こる悪影響

では、ここからは具体的に、愛犬との遊びをサボると起こる悪影響について解説します。「最近ちょっとサボり過ぎてたかなぁ…」と思われる方は、ぜひ確認してみてくださいね。

1.体力が低下する

愛犬との遊びをサボると、体力が低下することがあります。

毎日、少し息が上がる程度の遊びを続けていると、心肺機能の向上に役立てられますが、遊びをサボっている間に低下し、ちょっとした遊びの最中にも息が切れやすくなったり、疲れやすくなったりすることがあります。

お散歩だけで十分なんじゃないか…と思われるかもしれませんが、歩くときに使われる筋肉と、遊びのときに使われる筋肉とでは違いがあります。

ボールを追いかけるときには瞬発力も必要ですし、ロープを引っ張るときには踏ん張る力や引っ張る力が必要になりますよね。

とくにシニア犬の場合、お散歩も重要ですが、体力向上や筋肉維持のため、遊びも取り入れてあげるのがおすすめなんです。

2.コミュニケーション能力が低下する

愛犬との遊びをサボると、コミュニケーション能力が低下することがあります。

遊ぶときは、コミュニケーションも大事です。一緒に遊ぶ相手とのコミュニケーションが不十分であると、判断を間違えてしまい、相手にケガを負わせてしまうかもしれません。

自分が楽しむことばかりを考えていると、相手が楽しめなくなってしまうことだってありますよね。

犬は遊びを通して、飼い主とコミュニケーションし、より飼い主のことを知ることができるのです。飼い主にとっても、愛犬の知らない一面を知る機会になることもあると思います。

ただ遊ぶのではなく、コミュニケーションする、ということを意識してみる時間も作ってみましょう。

3.睡眠の質が悪くなる

愛犬との遊びをサボると、睡眠の質が悪くなることがあります。

適度な遊びは、犬に適度な疲労感を与えます。その疲労感によって、睡眠の質を高めることができます。

若い犬の場合、体力が余っているとき、夜中に急に起きておもちゃで遊んだり、飼い主を起こそうとしたりすることがあるのではないでしょうか。

老犬である場合、適度な疲労感があることで、夜にぐっすり眠ってくれます。夜鳴きや夜鳴きによるご近所トラブルの防止にも役立てられると思います。

まとめ

愛犬との遊びをサボると起こる悪影響を3つ解説しました。

  • 体力が低下する
  • コミュニケーション能力が低下する
  • 睡眠の質が悪くなる

愛犬に対して、(何だか今日はイライラしているみたいだ…)と感じられるときはありませんか。もしかしたらそれは、遊びたい欲求が満たされず、ストレスが溜まっているのかもしれません。

元気がなく、しょんぼりとした様子はありませんか。もしかしたらそれは、飼い主に構ってもらえず、コミュニケーションが不足し、不安になっているのかもしれません。

ひとり遊びをするのと、飼い主と一緒に遊ぶのとでは、愛犬の体と心に与える影響は大きく変わります。そしてたまには、犬同士で遊ばせてあげられる時間もあるとよいと思います。

あまりにも愛犬との遊びをサボりすぎて、愛犬に悪影響を及ぼすことがないように配慮したいですね。

(獣医師監修:平松育子)

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