日本酒配布の立民・梅谷守議員、フェイスブックのみで「お詫び」 泉代表「対処すべき」も詳細説明なし

地元・新潟の選挙区での「どんど焼き」などで有権者に日本酒を配るなどしていたことが報じられた立憲民主党の梅谷守衆院議員が8日までにSNSで「お詫び」していたことが分かった。2月20日にフェイスブックにコメントを掲載していた。

梅谷氏は「このたびの私の軽率な判断についてお詫び申し上げます。報道で指摘されている物品等については、各々のイベントの対価として提供したものですが、今後は対価としてであっても疑義を生じさせかねない物品等の提供は差し控えることとし、改めて公職選挙法の趣旨に則って適切に対応して参ります。 衆議院議員 梅谷守」とつづった。「イベントの対価」としているが、参加料無料の行事でも酒を配ったとされている。酒を配ることは、選挙区内での寄付を禁止している公職選挙法に違反する可能性が指摘されている。

2月20日には国会内で記者の質問にも応じていた。この時は「過去に日本酒を配ったことはなかったのか」という質問に対して「軽率だった、認識不足だった」と繰り返すばかりだった。一部では2018年の会合で日本酒を配っていたという記録があるとも報じられている。2月20日のフェイスブックで「お詫び」しているのはあくまで「軽率な判断」をしたことについてだった。

立民の岡田克也幹事長は2月20日の会見で、梅谷氏について「事実関係をよく把握した上で、どう対応するか考えていきたい」とコメント。泉健太代表は同22日の定例会見で「説明責任が、全部果たし終えているという風には考えていない。やはり必要であれば説明をするべき。本人自身が自ら進んで、そういった事実について確認をして対処すべき」と語っていた。

ただ、梅谷氏はフェイスブック以外にはコメントを掲載していない。オフォシャルサイトの「公式SNS とことん更新中!」では2月18日のXの更新が掲載されているのみだ(フェイスブックへの誘導の表示はある)。オフィシャルサイトそのものにも日本酒配布についての説明やコメントは掲載されていない。2月20日以降のフェイスブックでは、「新たな交付金制度」や「令和6年度予算案」の可決などについて通常運転でコメントしている。

過去には、自民党の小野寺五典衆院議員が氏名入りの線香を選挙区に配り、その後書類送検され、2000年に議員辞職したことがある。14年には自民党の松島みどり衆院議員が地元で「うちわ」配布していたことが発覚し、法務大臣を辞任した。21年には自民党衆院議員で経済産業大臣だった菅原一秀氏が、地元で計約80万円の現金や生花を渡したとされる事件で、公職選挙法違反(選挙区内での寄付)の罪で略式起訴され罰金40万円、公民権停止3年となった。

(よろず~ニュース編集部)

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