早くもランドセル商戦=通称「ラン活」スタート 「軽さ」が人気 サブスクの動きも

テレビ愛知

2025年4月に小学校に入学する子どもたち向けの、ランドセル商戦=通称「ラン活」が早くも始まっています。年々早まるラン活。軽さを追求したランドセルが人気を集めています。

カラフルなランドセルがズラリ。ジェイアール名古屋タカシマヤでは2025年春の新入生に向けた新商品の販売が始まりました。店頭には約350種類が並び、2023年より3週間早めての販売開始です。

ジェイアール名古屋タカシマヤ 國井なつきさん:
「早くからランドセルを探しにくる傾向に変わっていて、種類が増えているので、見比べてお子様に合ったものを選びたいのでは」

客はどんなランドセルを求めているのでしょうか。

軽さを追求したランドセルが人気 平均購入価格は約6万8000円

重さはリンゴ2個分 ランリュック

こちらのランドセルは重さを測ってみると852グラム。リンゴ2個分とほぼ同じ重さです。ランドセルみたいなリュック、通称「ランリュック」と呼ばれる商品で、ナイロン素材が多く使われ、体への負担を軽減する工夫もされています。

母親:
「軽くて使いやすいのが良い。上の子どもが入学してみると荷物が重たくて、後ろに(倒れそうに)なっていたので、できれば軽い方が良い」

ジェイアール名古屋タカシマヤは、ランリュックの取り扱いを32種類と、2023年の2倍以上にしました。ほかにもタブレット端末が入れられるスペースを確保したランドセルなどが人気を集めています。

客の平均購入価格は約6万8000円だといいます。

親子:
「ちょっと高いかな。(小学校の途中でも)子どもがもっと軽いものがいい、リュックでいいとなったら、本人の意思を尊重しようと思います」

平均購入価格は「右肩上がり」でも「6年間使わない」 新たなサービスが誕生

ランドセル平均購入価格は2006年の2倍に

早くも商戦が本格化しているランドセル。平均購入価格を見ると、2006年から右肩上がりになっています。2023年の平均購入価格は5万8524円と2006年の約2倍です。

その理由は原材料費の高騰や、装飾や機能性がアップし、手が込んだ作りになっていることなどです。

購入価格はどんどん上がっていますが、「ランドセルを小学校の6年間使った児童は76%。4人に1人が卒業まで使っていない」という結果が出ています。

こうした状況からランドセルメーカーが新たなサービスを開始。ランドセル商戦に駆け込み需要という新たな動きが出てきています。

ランドセルのサブスク 駆け込み需要で市場に変化も

ランドセルをサブスクで借りる 「買わない」という選択肢も

大阪府にあるランドセルメーカー。

コクホー 庄山理恵専務:
「(入学)直前の利用、2024年の入学に向けて、駆け込み需要がある」

入学まであと1カ月を切った今、ランドセルの駆け込み需要? 一体どういうことなのか、ランドセルを保管する倉庫を訪れました。

コクホー 大野一成さん:
「ここにあるランドセル、販売用ではなく、サブスク用」

駆け込み需要が高まっているのは、定額で好きなランドセルが選べるサブスクリプション。2023年2月からサービスを始めました。月額2970円から利用でき、約250種類の中から選ぶことができます。ランドセルを「買わない」という選択肢に、反響はどのくらいあるのでしょうか。

庄山専務:
「こちらがRandS(ランズ)の管理画面です。サービス開始から非常に多くの反響をいただいて、現在300人に利用いただいている」

サービスを利用する人には愛知県の人が多いといいます。

庄山専務:
「愛知県の人は非常に多くて、全国で3番目の利用率」

ランドセルにサブスクの駆け込み需要という新たな動きが出たことで、今後、市場はどうなるのでしょうか。

庄山専務:
「将来、サブスクのニーズが上がっていくにつれて、直前利用(駆け込み需要)として、どういったものが求められているのかをメーカーが着目するのであれば、(ランドセル市場が)変わる可能性はある」

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