「前は300円だったが今は480円」サバ高騰でぜいたく品に⁉背景には不漁が…漁獲高は10年前の7割減

3月8日は、3と8の語呂合わせから「サバの日」です。サバは、私たちにとってなじみ深い魚ですが近年、不漁が続いていて、価格は上昇を続けています。

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静岡県下田市の下田海中水族館で開かれたのは、サバの日に合わせたイベント。大きな水槽の脇でサバ2尾を氷の上にのせ、自由に触れるようにしたほか、クイズが楽しめる展示コーナーが設けられました。

<女の子>
「ぬるぬるした」
<埼玉県からの観光客>
「丸々1尾、見る機会はないので、こういう触る機会があると、子どもたちにはいいのかなと思っています」

<下田海中水族館 吉岡亜沙希飼育員>
「普段よく食べたり、スーパーで売っているサバですが、なかなか泳いでいるところとか、実際に詳細を見てみたりすることが少ないかと思います。もっとサバのことをみなさんに知っていただければと思います」

サバの水揚げで有名な静岡県焼津市の小川漁港では、おいしさをPRするイベントが開かれました。

<山口駿平記者>
「3月8日サバの日ということで、サバの加工品が特別に店頭販売されています」

<訪れた人>
Q焼津のサバはいかがですか?
「サバって脂があっておいしいから、私は好きです」

小川漁港は近海のサバをたもを使ってとるため、魚体に傷がつきにくいことで有名です。

今回の目玉は「サバの水煮缶」。普段は400円ほどで売られていますが、8日は特別に「サバ」の語呂合わせで380円でした。

<山口駿平記者>
「水煮ということで魚本来の味が贅沢ですね」

しかし、近年、小川漁港では不漁が続いています。ここ10年の小川漁港の漁獲量です。2023年は10年前と比べて7割も減っています。

国産のサバを使った水産加工品を販売する「焼津冷蔵」です。

<焼津冷蔵 松田梢さん>
「こちらは当初300円だったサバなんですが、今は480円で売られています」

漁獲量の減少は、サバ製品の販売価格にも影響を及ぼしていて、ほかの加工品についても軒並み値上げしたといいます。漁協の職員もこの現状に頭を抱えます。

<小川漁業協同組合 法月宏樹総務部長>
「ここ数年黒潮の大蛇行や海水温度の上昇、これがサバの不漁の原因じゃないかと」

出口が見えない不漁。このままではサバがぜいたく品になる日も遠くないのかもしれません。

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