スズキ22万→25万超 ヤマハ発も2万円以上増!相次ぐ初任給引き上げにサラリーマンも驚いた「給料がボーナス並みに」

静岡県内の大手企業で初任給の引き上げが相次いでいます。浜松市に本社を置く自動車メーカーのスズキは、2024年4月に入社する大卒の新入社員の給料を14%アップさせると、3月8日発表しました。背景にあるのは、景気の良さと人手不足。人材の奪い合いが加速しています。

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<60代男性>
「大卒で25万…すごいですね。残業代とかも入れたら手取りで30万近くなるでしょ。ボーナス並みですね、給料が」

日本経済にとって長年の課題だった給料問題。ようやく好転の兆しが見えてきました。スズキは3月7日、初任給の見直しを発表、大卒は現行の22万円から25万1,000円に増額、なんと14.1%の引き上げです。

一方、磐田市に本社を置くバイクメーカーのヤマハ発動機は、総合職で大卒の初任給を現行の月額22万7,900円から25万円へ増額します。

<高校3年生3人組>
「やりがい感じるよね」
「楽しいな~ってなる」
「やってて楽しいって」
「(働くのも)頑張れます、これだったら」

<就職活動中の大学3年生>
「とっても魅力的です。初任給でこれだけあれば」

なぜ、大手企業が初任給のアップに相次いで踏み切っているのか。専門家は次のように指摘します。

<静岡経済研究所 恒友仁専務理事>
「企業としても働き手が集まらないことには事業の運営が厳しいので、初任給・賃金を上げて優秀な人材を集めようという流れになっている」

深刻なのが人材の確保です。静岡経済研究所の調査によりますと少子化の影響で県内企業の7割以上が人手不足と答えています。

国内企業の業績の良さを背景に今週、日経平均株価は4万円を超えるなど景気が上昇している中、優秀な人材を確保するため好条件を提示しているのです。

ただ、給与をアップしづらい中小企業にとっては厳しい状況が続きます。

<静岡経済研究所 恒友仁専務理事>
「中小企業零細企業は、未だに原材料高エネルギー高で企業収益が圧迫されている状況がある。なかなか初任給アップや賃上げの原資がないのが実態だと思う」

さまざまな要因が重なり、勃発した人材の奪い合い。学生たちにどれだけ魅力をアピールできるか、会社側が問われる時代です。

県内企業が生き残っていくにはどうしたらいいのか。恒友さんは人口減少のペースが速い地方は、東京などの都市部よりも自治体や各企業がなおさら魅力をPRしなければいけないと説明しています。

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