同僚のロッカーから現金14回盗む 競馬やパチンコで100万円借金か 消防士を懲戒免職 兵庫・三田

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 同僚のロッカーから現金やビデオカメラを盗んだなどとして、兵庫県三田市消防本部は8日、市消防署の男性消防士(23)を同日付で懲戒免職処分にしたと発表した。被害額は全額返還しており、同県警三田署が窃盗容疑などで捜査している。

 同本部によると、消防士は昨年12月から今年2月にかけて、更衣室内の個人ロッカーに置いてあった6人の財布やポーチから3千~5万円の現金を延べ14回、総額24万3千円を抜き取ったほか、ビデオカメラ1台(6万1350円相当)も盗んだという。ロッカーは無施錠か、近くに置いてあった鍵で解錠していた。

 現金などが無くなっていることに同僚が気づいて発覚した。男性消防士には昨年5~11月、後輩ら6人から消防会費を臨時徴収するなどと偽って現金計11万1千円をだまし取った疑いも浮上し、詐取や現金の抜き取りなどを認めたため、2月29日から出勤停止となっていた。

 消防士は2019年に採用された。勤務態度に問題はなかったが、私生活では競馬やパチンコで100万円程度の借金があったとみられ、「信頼関係が必要な職場でこのような行為に及び、非常に申し訳なく感じている」と話しているという。

 同本部は、ロッカーなどの施錠の徹底や管理職による署内巡視の強化など再発防止策を図るとしている。(橋本 薫)

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