米軍オスプレイ飛行再開へ 部品不具合特定も非公表

米空軍CV22オスプレイ(ゲッティ=共同)

 防衛省は8日、米軍がオスプレイの飛行停止措置を解除したと発表した。鹿児島県・屋久島沖で昨年11月に起きた8人死亡の墜落事故を踏まえ、全世界で飛行を止めていた。防衛省は「原因が特定され、安全に再開できることが確認できた」として、関係する自治体への説明後、陸上自衛隊のオスプレイも再開する方針。在日米軍と陸自が保有する機体の飛行再開時期は日米間で引き続き緊密に調整するとした。

 防衛省によると、原因となった部品の不具合を特定したが、具体的な部位や内容は「米軍の事故調査が継続しているため、明らかにすることができない」としている。

 墜落事故を踏まえた日米間のやりとりの結果、機体の構造に欠陥はなく設計変更は不要と判断された。安全対策として、異常探知システムによる点検と整備の頻度を上げることなどを決めた。

 陸自はV22オスプレイを17機導入予定で、うち14機を調達済み。2025年7月を期限に陸自木更津駐屯地(千葉県木更津市)に暫定配備しており、移駐先の佐賀駐屯地(佐賀市・仮称)を建設中だ。

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