歴代将軍の刀剣修復へクラウドファンディング 秀忠が奉納した国宝の刀など14振 静岡市・久能山東照宮

静岡市の久能山東照宮が所蔵する徳川歴代将軍の刀の修復に向けて、クラウドファンディングが始まります。

徳川家康の愛刀「ソハヤノツルキ」など、徳川歴代将軍の刀剣を後世につなぐために企画されたこの取り組み。14振の刀を保管する白鞘の新調と、2代将軍秀忠が奉納した国宝「真恒の拵(こしらえ)」を修復するための模型作りが目的です。総額およそ3000万円の費用のうち、1000万円を今回のクラウドファンディングで募ります。

白鞘はいわば日常的に刀を保管するパジャマのような存在。寿命はおよそ30年と言われていますが、現在、家康の愛刀「ソハヤノツルキ」の保管に使われている白鞘はおよそ160年前に作られたもので、紐で縛っておかないとバラバラになってしまうほど劣化しているといいます。

白鞘に対して、刀の外装・洋服と例えられるのが「拵」。国宝・真恒の拵は400年以上前に作られたものです。

船引とわ記者:「本当に綺麗で、今まで手にしてきた人たちの思いを感じます」

こちらも劣化が激しいため、いきなり修復に取り掛かるのではなく、その前の段階として復元模型を作ります。

鞘師 森井敦央さん:「色々な古い技術を掘り起こしていくことで、新たな発見をしながら、慎重に丁寧に扱いながら、取り組んでいきたいと思っております」

返礼品は3500円から100万円まで21のコース別に用意されていて、受け付けは5月6日まで続きます。

久能山東照宮 姫岡恭彦宮司:「若い方にも東照宮の魅力を知っていただいて、大事な文化財もあることを知っていただいて、みなさんが幸せになって帰っていただければありがたいかなと」

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